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バックナンバータイトル638・639合併号

SL復活に夢をかけ

交通文化連盟 若者中心に28年間活動

c623

▲87年3月31日深夜、復活した勇姿を見せるC623機(函館本線小沢駅)

昨年の新年号の企画で流山電鉄沿線を取材しているとき、流山市の「近藤勇陣屋跡」前で、新選組の隊服を着た少女たちに出会った。彼女たちは、新松戸にあるNPO法人「交通文化連盟」(吉野俊太郎理事長)の会員で、ボランティアで観光客を案内したり、陣屋跡周辺の防犯のため、見回り活動などを行っているという。同会は「人・地域・交通の共和した社会の実現」を目指している。新選組の活動もその一環。イベントを行うほか、札幌市のJR苗穂工場に眠る蒸気機関車C623機の永久的運行が最大の目標だという。

【戸田 照朗】

新撰組の隊服姿の会員

▲新選組の隊服姿で流山の観光案内などをする会員

スペース

同会の前身「日本トレインクラブ」が発足したのは、今から28年前の1979年10月1日。学生による鉄道と演劇を愛好するサークルだった。

当時、ほとんどのメンバーが高校生で、将来の「国鉄マン」を目指して上野駅でアルバイトをしていた。しかし、国鉄は87年4月に分割民営化。吉野さんらは、仕事としての鉄道に想いを残しながら、会の運営を続けることになる。

81年に会の中に「北海道鉄道研究部」ができ、「小樽市に保存されている蒸気機関車C623機の復活運行」を目的として、イベント列車や北海道の鉄道を多角的に研究することになる。

その結果、85年には一応の結論として、C623機の復活には数億円がかかることから、ボランティア団体としては応じきれないが、イベント列車として運行する際は、警備などのボランティア活動で協力することになった。

87年3月31日深夜、C623機は国鉄の民営化に合わせて復活。翌年から「C62ニセコ」号として運行が始まった。吉野さんらは、ニセコ号の運行の際の警備にも関わっている。しかし95年を最後に運行を止め、今は札幌市のJR苗穂工場に保存されている。このC623機を永久的に運行していくことが、同会の最大の目標だという。

新選組姿で見回り活動も

これらの警備活動が、今の新選組の活動にもつながっているという。

同会のメンバーは今でも若い人が中心だ。31人の会員中21人が10代。そのほとんどが、新選組の活動を通じて口コミで集まってきたという。残るメンバーは、20代1人、30代6人、40代3人。また、20人が女性というのも鉄道関係の団体としては珍しい。いわゆる「鉄道マニア」はほとんどいない、という。

メンバーの多くが受験をひかえているため、春以降の活動は未定だが、地域や交通文化に貢献する活動は、今後も続けていきたいという。

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過去のイノシシ年から今年を占う

今年はどんな年に?

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年読者のみなさま、少し遅いですが、明けましておめでとうございます。昨年1年間はいかがな年でしたか。

昨年はライブドア事件に始まり、高校の必修逃れ問題、子どもが被害者となる事件・事故も多く発生しました。一方で、野球の王ジャパン世界一や冬季五輪・トリノ大会での荒川静香選手の金メダルなど明るい話題もありました。今年はどのような年になるでしょう。

正月になると話題にのぼるのが干支。今年はイノシシ年になります。そこで過去のイノシシ年からその傾向を探り、今年を占ってみたいと思います。

まず前回の1995年。多くの被災者を出した阪神大震災、地下鉄サリン事件と今でも記憶に残っている災害・事件が発生しています。災害に目を向けると、ロシア・サハリン地区でも同年、マグニチュード7・6の地震が発生し、約2000人が死亡しました。

一方、24年前の83年には大韓航空機撃墜事件、スペインの航空機事故、三宅島の大噴火もありました。注目したいのは、東北に大きな被害をもたらした日本海中部地震の発生。12年前と同じく、大きな地震が起きているのです。

83年と95年の大きな話題を見て、共通するのは、地震の発生です。人間の力ではどうしようもできないのが災害。それでも、災害に対する備えというものは必要です。2度あることは3度ある、とも言われます。今年のイノシシ年は大きな地震がないことを願うばかりです。

また、松戸に目を向けると、95年では公立学校週5日制スタートや現在は完成している五香の立体交差化工事着工、阪神大震災で市消防局の職員が救助活動をおこなった話題、83年では市消防局新庁舎完成、幸谷小の開校、自主夜間中学の開校などが当時の弊紙で取り上げられていました。

【竹中 景太】

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