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バックナンバータイトル640号

「政務調査費」松戸市の場合

 複数のチェック機能で不正は困難?

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政務調査費には領収書の添付が必要

▲政務調査費には領収書の添付が必要

東京都を中心に全国的な問題となっている「政務調査費」。議員が報酬とは別に、その政務に係る調査・研究活動費として交付されるのが「政務調査費」だが、その使い方などをめぐって全国的に波紋が広がっている。松戸市でも昨年10月、同費の不正使用が発覚し辞職した議員もいたが、第2、第3の不正はないのか、その対策は万全なのか。松戸市における「政務調査費」の現状について取材した。

【竹中 景太】

月5万円とかなり少額

松戸市では、議員1人あたり月額5万円の政務調査費が交付されている。政務調査費の使い方をめぐって公明党の6人の区議団全員が辞職願いを出したことで大きく報道された目黒区の月17万円、白紙の領収書に架空の金額を書き込んでいた議員などがいた品川区の月19万円、また千葉市の月30万円などと比べると額は低く、同じくらいの人口規模の自治体の中でも低額という。

また、使途基準も細かく定められており、「酒場で使えないのはもちろん、飲食代に充てることもほとんどできない。使えても1000円以内。松戸は厳密に定めている」(現職の市議)という。額の少ない多いに関係なく、すべて領収書の添付が必要で、この領収書のコピーを含む収支報告書は議会事務局で申請すれば誰でも見ることができるよう、公開されている。

それでも起きた不正使用

確かに、他の自治体と比べても不正使用ができないよう、きびしく制限されているように思える。しかし、それでも昨年、不正使用が発覚した。

政務調査費は会派ごとに交付される。1人月5万円でも、10人の市議がいる会派では月50万円にもなる。会派には経理責任者がおり、その者が政務調査費を管理する。昨年、不正使用し辞職した議員はこの責任者をつとめ、会派に無断で同費を使い込んだとされている。その対策として、現在は会派に2人の経理責任者をおくようにし、個人での無断使用をできないようにしているという。 会派の経理責任者によりまとめられた収支報告書は、議会事務局で一度チェックが入り、議長のもとへ。経理責任者、議会事務局、議長と3度チェックが入る仕組みとなっており、あまりにもおかしな領収書などは提出できない。しかし、領収書にはおおまかな勘定科目しか書かれていないこともあり、「(政務調査費の使い方は)各市議の資質に委ねる部分が大きい」(議会事務局)。

前出の現職の市議は「現状は不正な使用はほぼできない仕組みになっている。ただ、どこまでを政務調査費とするかは今後、議論が必要かも知れない。それを拡大解釈して、都内の区では大きな問題になっているが…。また、月に何十万円も交付されている区もあるようだが、そんなに使い道はないのでは、と思う」と話す。また、ある前市議も「以前、飲み食いに政務調査費を使ったことで問題になったことがあった。そうしたことから是正しなくては、と規制していって現在のように厳しく改善された。松戸は月5万円と少額だが、それでも所属していた会派では最低でも年1回は視察もできたし、充分まかなえていた」と話していた。

さらに自覚を持って…

東京都を中心に問題が広がっている政務調査費。ここ松戸では、できる限りのチェック体制を整えているようだが、それが当たり前なのでは。例えば、一般の会社でも経費を精算しようとすれば領収書が必要なのはもちろんで、領収書の添付の必要がない、また市民に情報公開していない自治体があること自体、おかしく感じる。今回の一連の問題で、政務調査費の使途を明確にしていく動きなどが広がりつつあるが、こうしたことは問題が起きる前に対策してもらいたい。議員は市民の代表、選ばれた人たちなのだから、その自覚をもう一度見つめ直してもらいたい。

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松戸、流山、柏市境で大捕物

イノシシが「猛進」

市消防局員らに捕獲されたイノシシ

▲市消防局員らに捕獲されたイノシシ(松戸市提供)

 

松戸市などによると、16日午前8時30分、小金交番より小金駅付近をイノシシがうろついているとの一報が入った。その後、平賀を経て流山市前ヶ崎、本市の根木内など、松戸、流山、柏の市境を迷走。市すぐやる課や松戸東署、市消防局の職員、柏、流山市からも市、消防、警察から職員が出動する大捕り物となった。

午前11時43分、 イノシシはようやく、柏市中新宿の広池学園の敷地内で、市消防局の職員らによって捕獲された。けが人などはなかったが、逃走の途中で銀行のガラスを壊すなどの被害を出した。松戸東署に移送された後、県に引き渡され、処分されたという。

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バイオディーゼル燃料について語る松戸テクノプラザの大久保敏行副会長

▲バイオディーゼル燃料について語る松戸テクノプラザの大久保敏行副会長

 

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天ぷら油をディーゼル燃料に

市内企業有志ら 夢のリサイクル燃料を研究

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天ぷら油から、バイオディーゼル燃料を――。

こんな夢のある計画が市内の31企業で構成する松戸テクノプラザ(的場研二会長)などを中心に進んでいる。

バイオディーゼル燃料(BDF)は、菜種油、ひまわり油、大豆油、コーン油など食用油の廃油を原材料に、精製してつくる資源循環型の新燃料だ。化石燃料とは違って、植物油からできているので、植物がある限り持続可能な地球に優しいエネルギーとして、注目を集めている。日本では、地球温暖化を防ぐための「京都議定書」が締結された京都市などが積極的で、製品化にも成功しているという。

バイオディーゼル燃料は、酸性雨の原因である硫黄酸化物(SOx)を発生しない。また、呼吸器障害の原因となる黒煙の排出量が軽油の3分の1以下。また、市販の全てのディーゼルエンジン車に改造なしでそのまま使え、走行性、燃費、価格のどれをとっても軽油と遜色ない、などというメリットがある。

松戸テクノプラザの大久保敏行副会長(ハリマ産業(株)代表取締役・68)によると、この計画は県生活環境課、松戸市商工観光課、市内の小中学校の先生でつくる理科部会とも話し合いながら、検討が進められてきた、いわば「産・学・官」連携の計画だという。昨年、成功を収めた「エジソン展」の企画から生まれた産・学・官の「和」をきっかけに始まったという。

理科の実験、産業化も視野

まずは、未来を担う子どもたちに、環境問題を学んでもらうため、市内の小中学校数校で実験用のプラントを使って、実際に天ぷら油の廃油をバイオディーゼル燃料に精製、ディーゼルエンジンを動かすという理科の実験を行ってもらう予定。実験用のプラントは、2台を業者に発注。また、大久保副会長が、ペットボトルを使ったプラントを自宅で試作し、5台を提供する予定だという。実験に使う農業用発動機も、関連企業から提供してもらう予定になっている。

また、子どもたちの実験と並行して、このバイオディーゼル燃料を、松戸市の新しい産業として立ち上げる計画も進めていくという。そのために、現在、松戸市内でどの程度の量の廃油が集まるかを調査している。

バイオディーゼル燃料は、理論的には50年以上も前から確立されており、古くて新しい技術と言える。それだけに製造方法にはいく通りかあり、どの方法がベストのものになるかを検討していくのが、これからの課題になりそうだ。

大久保副会長は、「市のもったいない運動とも連携をしたい。産業として興すためには、最高の品質のものを目指したい。そのためには、廃油から精製したものだけでなく、ひまわりや菜の花から作った油を使うことも考えている」と話していた。

松戸市のどこかに、黄金色の広大なひまわりや、菜の花畑が広がる日が来るかもしれない。

【戸田 照朗】

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火災、救急とも減少

市消防局が昨年のまとめを発表

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スペース 消火活動にあたる市消防局職員

▲消火活動にあたる市消防局職員

 

松戸市消防局ではこのほど、昨年の「松戸市火災等災害概況」をまとめた。それによると、昨年1年間は特筆すべき自然災害等もなく、火災件数は132件と前年比36件の減少、火災における死者、負傷者数についても減少。平成4年以降、増加の一途をたどっていた救急出場件数においても、14年ぶりに前年を下回った、としている。

火災の種別は、建物火災が86件、その他火災(道路、空き地、河川敷など)が37件、車両火災が9件。昭和42年からの40年間で最も火災の少ない年となった。また、火災による死者は6人で前年より3人の減。負傷者も41人で前年より3人減少した。火災の原因別件数では、放火の疑いが22件と最も多く、放火21件、こんろ18件、たばこ12件、火遊び11件と続いている。依然として、放火の疑いまたは放火が上位を占める結果となった。

救急出場件数は1万9487件で、前年比233件の減少となった。事故種別でみると、急病が最も多く、出動件数の約63%を占めた。

119番通報受付状況としては、受付件数は2万6780件で前年比4004件の減少となった。それでも、1日あたり約73件、19分に1件の割合で119番通報を受け付けていることになる。市消防局では昨年4月より、消防・救急に関するさまざまな相談に24時間いつでも対応する、「消防救急なんでも相談電話」を開設しており、これが減少の要因になったとも考えられる。なお、同相談には12月までに158件の相談が寄せられているという。最も多い相談は、病院照会の63件となっている。

【竹中 景太】

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大日如来

▲1年に1度公開される大日如来(重文)

 

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重文 大日如来ほか公開

長生郡陸沢町 妙楽寺

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古くから祈願の寺で有名な妙楽寺(千葉県長生郡陸沢町妙楽寺500)では、国指定重要文化財の大日如来、県指定文化財の鉈彫の毘沙門天、不動明王を年に1度、八日祭に一般公開している。今年は2月4日午前9時から午後3時まで公開する。

大日如来坐像は平安時代の作で、本県では最大(279センチ)。古来、八日祭は春一番のお祭りで、大日如来の祈願護摩に接し、厄除け、心願成就を託したと言われる。

同寺のある山は、千葉県の郷土自然環境保全地域に指定されており、シダをはじめ珍しい植物が群生。天候がよければ、裏山から九十九里の海も見えるという。

参拝者には温かい甘酒も振る舞われる。祈願護摩は10時、11時、14時。JR外房線上総一宮駅から路線バス午前9時15分発、お大日下下車。JR外房線茂原駅南口より送迎バス(9時、10時15分、13時発)あり。

問い合わせは、10475・43・0150。

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「招福除難」を祈願

 松戸七福神めぐり

スペース 円能寺をお参りする参加者

▲円能寺をお参りする参加者

 

新春の恒例行事「松戸七福神めぐり」のバスツアーが、今年も5日と6日に行われ、参加者が今年の「招福除難」を祈願した。

七福神めぐりは、古くは室町時代から「招福除難」の民間信仰として広まった。松戸では20年前から、市内の神社仏閣を多くの人に知ってもらい、気軽にお参りしてもらいたいなどの願いも込め、市内7つの寺が協力して始まり、今や新春の恒例行事となっている。

7つの寺のうち、「福禄寿尊」をまつる千駄堀の円能寺では参加者に甘酒が振る舞われ、その他の寺では獅子舞演舞や小唄演納などが行われ、参加者を楽しませていた。

今年、初めてバスツアーに参加した市内六高台在住の諸我攻さん(56)は「天気も良く気持ちよくまわることができた。これからの健康、家内安全を祈願しました」と話していた。

【竹中 景太】

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220人快走

小金新春親子マラソン

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小金新春親子マラソン

 

第33回小金新春親子マラソン(同実行委員会主催、報知新聞社・読売センター新松戸北部協賛)が2日、小金北小周辺コースで行われ、220人がさわやかな汗を流した=写真=。各部の優勝者は次の通り。

中田壱哉(小学男子1〜3年・1K)、徳丸理子(小学女子1〜3年・同)、中山諒一郎(小学男子4〜6年・3K)、山崎美紗子(小学女子4〜6年・同)、中村美央里(中学生女子・同)、本田茉希子(一般女子・同)、戸田麻琴(中学生男子・5K)、上岡友彦(高校生男子・同)、渡辺厚梓(一般男子・同)。

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三村新町子供会が優勝

松戸ポニーリーグ会長杯

第13回松戸ポニーリーグ会長杯ソフトボール大会がさきごろ、江戸川河川敷の松戸ポニーグランドでおこなわれた。決勝戦では、三村新町子供会が大谷口つくし子供会を接戦のすえ下し、初優勝を果たした。

この大会は、硬式野球をおこなっているポニーリーグの紹介と市内のジュニアソフトボールチーム間の親睦を深めることを目的に毎年、松戸ポニーリーグ野球協会が開催しているもの。今年は20チームが参加し、トーナメント方式により栄冠が競われた。大会の結果はつぎのとおり。

★優勝=三村新町子供会 2位=大谷口つくし子供会 3位=ウイングス 4位=城町ソフトボール

なお、松戸ポニーリーグ野球協会では、来年度中学に入学する小学6年生を対象とした「1日体験入団」の参加者を募集している。開催は、1月〜3月の毎週土・日曜及び祝日の午前8時〜。場所は江戸川河川敷の松戸と流山の境。同協会では「野球の好きな友達を誘いチャレンジして下さい。ソフト・軟式・硬式経験者、未経験者も大歓迎」と多くの参加を呼びかけている。問い合わせは、1365・7865同協会・松村さんまで。

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