与謝野晶子が詠んだ59首園芸学校舞台に 宮田さんが「発見」 |
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2日から4日まで行われた千葉大園芸学部大学祭(戸定祭)で企画展示「与謝野晶子と戸定ヶ丘」が開催された。情熱の歌人・与謝野晶子(明治11〜昭和17年・1878〜1942)は大正13年(1924)6月に千葉県立高等園芸学校(現千葉大園芸学部)を訪れ、「松戸の丘」「或る日」と題して短歌59首 (ここをクリック)を詠んだ。この事実は、今まで千葉大や松戸市の年表、晶子自身の年表などにも記録がなかった。元市職員で松戸の文学資料を収集・編集していた宮田正宏さん(63)が発見。同学部に伝えた。同学部では、来年創立100周年を迎えるため、記念事業を遂行中。「(この事実は)学部歴史の1ページを飾るにふさわしいこと。広く地域社会に公開することで、文化的財産の一つとして園芸学部の存在をアピールしたい」としている。 【戸田 照朗】 |
宮田さんは在職中、市立図書館などに勤務し、同館が発行した『松戸の文学散歩』(第1〜5集)の編集に係わった。退職後も独自に調査・収集を進めている。自身で作っている「まつど文学散歩マップ」をながめていると、千葉大園芸学部の所が空白になっており、「歴史のある学校だから、なにかあるはず」と以前から考えていたという。そこで、インターネットで関連しそうなキーワードを入れて検索したところ、晶子の歌がヒットした。 晶子が園芸学校を訪れて詠んだ59首は、文芸雑誌『明星』第五巻第二号(大正13年7月発刊)に「松戸の丘」50首が、『週刊朝日』(同年7月6日号)に「或る日」9首が発表された。 後に「松戸の丘」50首のうち40首は、第二十歌集『瑠璃光』(大正14年1月刊)に、残りの10首と「或る日」9首は『定本与謝野晶子全集』第五巻「歌集五」(講談社・大正13年)に収められた。なお、『瑠璃光』掲載の40首のうち何首かは推敲(すいこう)され、初出のものとは若干表現が改められているという。 |
宮田さんが調べたところ、晶子と夫・寛の盟友だった歌人・平野萬里は著書『晶子鑑賞』の中で「松戸の丘」から2首を解説しており「これは松戸の園芸学校の花畑を歌ったものである」と書いている。「松戸の丘」が相模台や矢切の丘ではなく「園芸学校」を指していたことがわかる。また、晶子が寛の作品を解説した『與謝野晶子注釈與謝野寛全集』では、「松戸の高等園芸学校の花畑であらう」と解説した歌があり、寛も晶子に同行して園芸学校を訪れていた可能性があるという。 「松戸の丘」「或る日」59首のうち29首が、けしの花、雛罌栗(ひなげし)の歌だ。雛罌栗は5〜6月に咲く小型のけし科の花で、別名はポピー、虞美人草。晶子の他の代表的な歌でも詠まれている。宮田さんは、「紅いけしの花は、情熱歌人・晶子のお好みだったと思われ、園芸学校の数ある樹木、草花の中でも特に印象が深かったのだろう」と話している。 なぜ松戸に?当時、高名な画家、板倉鼎(かなえ・明治34〜昭和3年・1901〜28)が松戸町一丁目(現本町)に住んでいた。鼎は妻の須美子と大正14年11月に帝国ホテルで結婚式を挙げたが、この時の仲人が与謝野寛・晶子夫妻である。 「結婚式の打ち合わせなどで、与謝野夫妻が松戸を訪れた際などに、板倉が郷土の自慢でもあった園芸学校を案内したのではないだろうか」と宮田さんは推理している。 |
園芸学部100周年同校は、千葉県立園芸専門学校として明治42年(1909)に開校した。大正3年(14)に千葉県立高等園芸学校、昭和4年(29)に文部省に移管され千葉高等園芸学校、昭和19年(44)に千葉農業専門学校、昭和24年(49)に国立学校設置法により千葉大学園芸学部となった。 同校は、晶子が訪問した当時から国内唯一の園芸の専門学校として知られており、校内には欧州などの造園技術、植物栽培法などを取り入れた庭園、温室、各種実習農園など、先進的な施設があった。 晶子の歌には「長十郎と云う梨の並木」「温室」「硝子の部屋」「アカシアの丘の路」「紅き野薔薇の傘形のあづまや」「菖蒲咲く低き畑」「菖蒲よりけしの畑に通ふみち」など、園芸学校の庭園や農園の様子を歌った言葉が出てくる。また、同校に隣接する浅間(せんげん)神社を歌ったと思われる「浅間の森」という言葉が入った歌も1首ある。しかし学内もずいぶん変わっており、場所が特定できない歌も多い。 同校では100周年に向け、記念館の新築や、庭園の改修、記念式典(09年11月3日開催予定)、記念誌の発行などを企画している。記念事業会の事務局長を務める飯本光雄名誉教授(68)は、「今回の発見により、晶子の歌碑の設置などの事業も考えられる」と話している。 |
大学祭でもエコ環境サークルがゴミの分別呼びかけ |
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2日から4日まで千葉大学園芸学部で行われた大学祭(戸定祭)で、環境サークル「マツコ」がエコステーションを学内に設置。ゴミの分別回収を来場者に呼びかけた。 戸定祭には、新鮮な野菜の即売会などを目当てに地域の人たちも集まり、賑わいを見せる。来場者や学生たちは、ゴミの分別に快く協力していた。同学部のゴミは事業系ゴミとして市川市の業者に出す。わりばしやプラスチック容器などは水で洗って、後で乾かしリサイクルする。ペットボトルはフタを取り、ボトルと別けて捨てる。アルミ缶は専用の器具で圧縮する。 会員の仁平佑一さん(2年)は、「分別の仕方を説明することで、会話が生まれるのがいい。よく、わりばしもリサイクルできるんですか? なんて驚かれることもあります。わりばしは、3膳(ぜん)で葉書1枚分の紙になります。会話のなかでマイはし(自分のはし)を持ち歩くことを薦めることもできます」と話していた。 「マツコ」は、昨年4月に「松戸Sun&Co.」という名前で活動を始め、今春から改称した。園芸学部の学生は、1年生を西千葉キャンパスで過ごす。西千葉で環境サークル「Sun&Co.」に所属していた学生が松戸に来て6人で活動を続けたことがきっかけ。学部の性格上、環境問題に関心の高い学生も多く、今では22人が会員となっている。 同会では、夏至と冬至に電球を消して、ロウソクで夜を過ごす全国的な環境イベント、「キャンドルナイト」にも参加。学内でロウソクの灯で音楽と夕食を楽しむイベントなどを企画してきた。また、学内のごみ箱の上にペットボトルのキャップ回収箱を設置。ペットボトルはキャップを外さないとリサイクルできないため、キャップを外して捨てる習慣を呼びかけている。また、ペットボトルのキャップは、品質が安定しているため、業者が回収し、お金に換えることができる。そのお金で発展途上国にワクチンを贈ることも計画しているという。 同会の代表を務める亀山彩さん(3年)は、小学校高学年から環境やゴミ問題に興味があり、大学も環境問題の勉強ができる学部を選んだという。「人や生物が幸せになるためには、環境問題を解決しなければならないと思います。今後、水が原因で戦争が起きる時代が来ると言われています。水を使いすぎない社会、地球温暖化や資源の使い方も考えていかなければ、と思います。また、こういった活動も自己満足で終わってはいけないと思います。学内だけでなく、地域にも発信していきたい」と話していた。 【戸田 照朗】 |
和名中、一中に金賞吹奏楽、合唱の全国大会で吹奏楽・合唱と、それぞれ全国大会に出場した和名ヶ谷中と松戸第一中がともに金賞を受賞するという快挙を達成した。和名ヶ谷中は先月29日に川井敏久市長を表敬訪問=写真=。松戸第一中も近く市長に受賞の報告をおこなうという。 和名ヶ谷中は、県大会、東関東大会を突破し、先月20日に普門館(東京都杉並区)でおこなわれた「第55回全日本吹奏楽コンクール」に出場。『吹奏楽の甲子園』といわれる同コンクールで、課題曲「マーチ『ブルースカイ』」、自由曲「喜歌劇『こうもり』セレクション」を演奏し、見事金賞を受賞した。 |
29日の表敬訪問には、部長の佐藤奈緒子さん(3年)、副部長の相澤早紀さん(同)、小川果純さん(同)の3人が部員を代表して出席。顧問の上村二三子教諭から「いい演奏ができました。練習の成果を出せました」などと金賞受賞の報告を受けた川井市長は「すごいですね。おめでとうございます」と話し、同校の活躍に拍手していた。 表敬訪問後、部長の佐藤さんは「正直、自分たちにはまだ、金賞をとったという実感はありません。でも、本当にうれしい、うれしいしかない。言葉ではあらわせられません。普門館はすごく広くて、最初は緊張しましたが、演奏するとすごく気持ちが良かった」と満面の笑みで話してくれた。 一方、松戸第一中は、先月27・28日に岩手県民会館で開催された「第60回全日本合唱コンクール全国大会」に出場し、同声部門で金賞、混声部門で銀賞と、2部門で入賞を果たした。コンクール(予選の県大会)1か月前までは同声のみでの出場を考えていたが、そこから猛練習を重ねて、混声との2部門で全国へ。そして、結果を残した。 しかし、当日の演奏には「心残りがある」という。顧問の近松洋子教諭は「実力を発揮することができなかった。もう少しいい演奏ができた。それは子どもたちが一番わかっていることで、賞はとったんですが、みんな喜んでいません」と話す。確かに、全国大会前に取材した時、部長の手塚瑞木さん(3年)も「賞もとりたいけど、何よりいい合唱をしたい」と話していた。 それでも、金賞、銀賞は立派な成績だ。松戸第一中ではすでに、12月にある「TBS子ども音楽コンクール」に向けて練習を重ねており、この大会で「自分たちの合唱、満足いく合唱」を目指す。 【竹中 景太】 |
松井さんが本を出版盲導犬のことわかりやすく本紙に「モノクロームの世界より」を連載していた松井進さんが「Q&A 盲導犬 ともに暮らし、ともに歩き、広がる社会」(明石書店・税別1400円)を出版した。 松井さんが以前に出版した本に、本紙の連載を中心に加筆したもの。第1章「盲導犬はどんな犬?」、第2章「盲導犬と暮らす」、第3章「盲導犬との歩き方」、第4章「盲導犬をとりまく社会」をテーマに、78題の問いを設定し、Q&A形式で盲導犬のことが、多角的に分かりやすく解説されている。また、松井さん以外の盲導犬使用者や訓練士へのインタビュー、視覚障害者としての松井さんのコラムなども掲載。新しく来た盲導犬ロミオや、5月で引退したアンドリューの写真も多く掲載されている。 松井さんは「一人でも多くの方に読んでいただければうれしいです。引退したアンドリューも元気に暮らしています」と話していた。 問い合わせは1 03・5818・1171明石書店まで。 【戸田 照朗】 |
ジュニアソフトが開幕甲子園出場・早川選手を表彰 |
松戸市ジュニアソフトボール連盟(藤咲安男会長)主催による、市長旗争奪「第64回松戸市ジュニアソフトボール連盟大会」(松戸よみうり新聞社後援)はリーグ戦の中盤に。4日までの試合結果は次の通り。 |
大会3日目(10月28日) ▼東リーグ ▼西リーグ ▼南リーグ ▼北リーグ |
大会4日目(11月3日) ▼東リーグ ▼西リーグ ▼南リーグ ▼北リーグ |
大会5日目(11月4日) ▼東リーグ ▼西リーグ ▼南リーグ ▼北リーグ
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レディースソフト内外旗争奪第5回内外ゴム旗争奪レディースソフト ボール大会が先月21日、聖徳大学附属高校グランドで開催され、もみじではレッドブリーズがRODを6−2で破り優勝、ききょうでは寒風が14−0で新鮮組を破り優勝、こすもすではピーキャッツが野菊野を4−1で破り優勝した。 |
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レディースソフト秋季大会第58回松戸市レディースソフトボール秋季大会(市ソフトボール協会主催)が4日、江戸川河川敷ソフトボール場で開催され、Aクラスでは寒風が新鮮組を8−3で破り優勝、Bクラスではピーキャッツがレッドブリーズを3−1で破って優勝した。 |
きょう最終戦江戸川早朝野球最後まで混戦が続いた今年のリーグ戦は、きょう11日で最終戦を迎える。ともに13勝2敗で首位を争うキングライオンとドリームスターズは、得失点差2で最終戦を迎える。また、9勝5敗の同勝率で3、4位のレインボー、サンデーズの3位争いにも注目が集まる。4日までの試合結果は、次のとおり。
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●18回戦(10月14日) 三ヶ月9−1プロス 三 村3−1レイン サンデ7−1メイツ キング8−3パワー |
●19回戦(10月21日) ドリー7−0サンデ プロス9−2P S 三 村6−4三ヶ月 キング7−0ファミ |
●20回戦(11月4日) P S8−4パワー メイツ8−4ファミ キング7−0レイン ドリー6−2三 村 三ヶ月7−0サンデ
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