シングルマザーが助け合い
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シングルマザーの支援をはじめ様々な家庭問題に取り組んでいるNPO法人(特定非営利活動法人)「Wink(ウインク)」(柏市)が、会員企業と協力し、柏市松ヶ崎にシングルマザーが助け合いながらルームシェアし、共同生活をおくる集合住宅「マミー+ハウス柏」をオープン。入居者を募集中で、来月4日午後2時から見学説明会とシングルマザー茶話会(会費500円)を行う。希望者はそのまま体験宿泊もできる。 【戸田 照朗】 |
「マミー+ハウス柏」は、敷金、礼金、保証金がない。託児機能をつけて、シングルマザーの職探しや自分の時間作りをサポート。DV(家庭内暴力)の一時非難施設などとは違い、入居期限がない。賃料は月4万円。共益費は1万5千円でインターネットも使える。 企業の社員寮を改装した鉄骨2階建てで、四畳半の個室が20室ある。解放感のあるキッチン、リビング、子どもの遊び場、食堂など共有スペースでシングルマザー同士が交流する「昔の長屋のような感じ」という。 柏駅からバスで7分ほどと、少し離れた閑静な住宅街の中にあるが、近くにはショッピングモールや公園などがあり便利だという。最寄りの小学校までは徒歩20分。 運営は、ウインクの企業会員でアウトソーシングやコンサルタント事業を行っている1スパイナルデザイン(東京都台東区)が行っており、ウインクが運営支援をしている。 ウインクの事務所も、1階の1室に移転し、シングルマザーの自立に必要な情報を提供する。同じ悩みや不安を持つシングルマザーが共同生活をすることで、ピアカウンセリング的効果も期待できるという。 |
禁煙、ペットの飼育は基本的に禁止(小動物は応相談)、業者以外の男性入室禁止の3つのルールが決まっているが、その他のルールは入居者同士が話し合って決めていく。入居希望者には、ウインクのスタッフが面接をして、共同生活ができそうかどうかなどを話し合う。子どもの年齢や人数は決まっていないが、個室が四畳半と狭いため、小学生までで多くて1世帯2人までになるだろうという。 法改正で苦しくなる母子世帯ウインクは2002年にNPO法人となったが、前身は理事長の新川てるえさん(43)が、1996年に作った「母子家庭共和国」というホームページだった。2度の離婚を経験し、2児の母であった新川さんが、同じように離婚問題で悩んでいる仲間と会話したいと考え、作った。 その後、徐々に仲間が増え、現在では全国に600人の会員がいる。今までに、シングルマザーの問題だけでなく、父子家庭や、養育費、家庭内暴力など家庭にかかわる問題全般に取り組んできた。最近では、別居する親に子どもが会う「面接交渉」の問題に積極的に取り組んでいる。 わが国の離婚の9割が協議離婚で、子どもが未成年の場合は「親権」をどちらの親が持つかが決められる。しかし、親権を失った親が子どもに会う面接交渉については、取り決めがあいまいで、後に子どもに「会わせる」「会わせない」でもめることも。そして、何より別れた片親に会えず悲しい思いをするのは子ども自身で、新川さんらは子どもの権利として民法に面接交渉を明文化することを求めて、国に要望書を提出した。 また、シングルマザーが生活する上で、最も重要になるのが、経済的な問題だ。母子世帯は平成15年11月1日現在で全国に122万5400世帯あり、厚生労働省の「平成18年度全国母子家庭等調査結果報告」によると、そのうち84・5%のシングルマザーが就労している。しかし、43・6%が「臨時・パート」の非正規雇用で、「常用雇用者」は42・5%だった。また、平均年間収入は213万円で、いわゆる「ワーキングプア」といった状態だ。 同調査によると、養育費を受け取っている母子世帯はわずか19%で、離婚時に養育費を決めても実際には払っていない父親が多いこともわかる。 母子世帯にとって児童扶養手当も貴重な収入。しかし、国は職業訓練などの就労支援に力を入れるかわりに、来月から児童扶養手当を段階的に削減していく方針で、母子世帯から反発の声もあがっている。母子世帯の8割以上の母親が既に仕事をしていることを考えると、「矛盾している」と新川さんは話す。 児童扶養手当の受給者は約95万人。金額は収入によって違うが、月額9850円〜4万1720円。子どもが3歳になってから5年以上受給している世帯については、来月から最大で半額まで減額されることが決まっていたが、国の就労支援の成果があがっていないため、就労意欲が全く見られない場合(は減額)という条件がついた。事実上の凍結だという。 |
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「マミー+ハウス柏」は、託児機能をつけて、シングルマザーの職探しや自分の時間作りをサポートすることが、一つの大きなメリットになる。シングルマザーが仕事を探す場合、保育園などの託児先が決まっていないとなかなか採用してくれないという。一方で、保育園は待機児童が多く、なかなか入れない。公立保育園は母子世帯は優先的に入れてくれ、料金も安いが、仕事が決まっていないと入れてくれないことが多いという。 保育園が決まらないと就職できず、就職できないと公立保育園には入れないという、ここにも矛盾がある。 新川さんは、「マミー+ハウス柏に入居したお母さんたちが費用を出し合えるようになれば、将来的には保育士を入れたい。でも、当面は地域の人たちに協力していただいて、託児できたら」と話す。 シングルマザーを支援する活動をしてきた新川さんも、2年前に再婚し、4歳から20歳まで4人の子どもの母親となった。「わたしは『恩送り』という言葉が好きなんです。離婚した後にいろいろな人に助けられて、ここまでやってこれた。その恩を今困っている人たちに引き継ぐように活動を続けてきた。マミー+ハウス柏に入ったお母さんたちも、いつかサポートする側にまわって、離婚したばかりのお母さんたちを支援して、それが引き継がれていくような、そんな場所にできたら」と話していた。 問い合わせは、1 04・7137・2008NPO法人「Wink」へ。 http://www.npo-wink.org |
聖徳大のボランティアグループ情報マップを作成松戸駅界隈40店舗を掲載 |
聖徳大学の学生有志で組織する、まちづくりボランティアグループ「聖徳ピーシーズ」がこのほど、松戸駅周辺の飲食店などを紹介した情報マップ「松戸もぐもぐマップ」を作成した。A3サイズで東口と西口を表裏に分け、かわいいイラストマップと、「とっておきのお店情報」として東西あわせて40店舗のお店を厳選して紹介している。このマップは、市役所や商工会議所、「とっておきのお店情報」に掲載された店舗に置かれるほか、同大学の全学生をはじめ市内にある千葉大学園芸学部などの学生にも配布する予定という。 聖徳ピーシーズは、中心市街地のイメージアップ、活性化を図り、経済の活力の向上にソフト面から寄与することなどを目的に、一昨年11月に発足。「松戸駅周辺にぎやかし推進協議会」に参加し、同協議会がおこなったクリスマスイベントで活動をおこなってきたほか、松戸駅デッキ上のゴミ箱再生事業にも取り組んできている。 今回のマップは、聖徳大学生に松戸駅周辺の飲食店をもっと知ってもらおうと作成された。同大学生でもあるピーシーズのメンバーによると、学生は大学と駅の往復だけで松戸駅界隈を知らないのが現状という。とくに大学のない西口に行く機会は少ない。作成したマップを手に、松戸駅界隈を歩いてもらいたいとの願いが、マップには込められている。 マップ作成にあたっては、まず、駅前にある飲食店をリストアップ。その中から60店舗ほどを実際に巡り、味や店の雰囲気などを体験した上で、40店舗を絞り込み情報を掲載した。マップには、その店の場所や営業時間などの基本情報のほか、おすすめメニューや学生の感想も「ちょっとヒトコト」として紹介している。 |
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ピーシーズのメンバーで今回のマップ作成のまとめ役をつとめた、北川知美さん(3年)と豊村綾子さん(同)は「いいものができたと思います。実際に歩いてまわってみて、こんなにも駅前にお店があることを知りました。学生自身でやった達成感があり、すごい勉強にもなりました」。また、掲載店舗に選ばれ、ピージーズのメンバーから出来たてのマップを受け取った、PHOTO喫茶富士(西口)の原貞且店長は「みやすくていいですね。このマップを見て、行ってみようかな、と思う人もいるのでは」と話していた。 【竹中 景太】 |
八柱駅周辺でも
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松戸市安全で快適なまちづくり条例は、安全で暮らしやすい市民生活の実現を図ることなどを目的に制定された市条例。条例では、・ポイ捨て、・落書き、・犬、猫のフンの放置、・置き看板等を道路に置く行為、・つきまとい勧誘行為、・ピンクビラの掲示、配布、・通行を阻害して行う営利目的の路上宣伝行為、の7つをめいわく行為と位置づけ、それに指定場所以外での喫煙(路上喫煙。自転車乗車中を含む)を加えた8つの項目について禁止としている。 特に、重点推進地区では、・〜・及び喫煙の違反者には直ちに2000円の過料を徴収することになっている。 すでに重点推進地区に指定されている松戸駅及び新松戸駅周辺では、平成17年6月から過料徴収をスタートさせ、これまでにのべ3927人(19年10月末まで)が過料処分者となっている。月平均では、17年度が147人、18年度が134人、19年度が7か月経過した時点で122人と、若干ではあるが減少傾向にある。その特徴としては、処分者における割合で、市外在住者が占める割合が大きくなっていることがあげられる。 また、市でおこなった路上喫煙者定点調査では、平成17年度には2万6210人の通行人のうち喫煙者が180人で喫煙率が0・69%だったものが、19年度には喫煙率が0・4%まで減少している。 市生活安全課では「これまでに重点推進地区に指定した松戸駅及び新松戸駅は常磐線沿線。新京成線の方にも条例を周知させる、また喫煙者とすれ違いタバコの火があたったなどの苦情も寄せられたことなどから八柱駅周辺を重点推進地区に指定することになった。この条例は、あくまで過料徴収が目的ではないので、八柱駅周辺でも十分な周知を図った上で、過料徴収については理解を求めていきたい」と話している。 【竹中 景太】 |
の季節到来来月5、6日各地で桜まつり |
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気象庁の桜の開花予想(3回目)では、東京都千代田区が、きょう3月23日、千葉県銚子市が26日、茨城県水戸市が31日となっている。松戸市もきょうあたり開花となるのだろうか。 市内では、4月5日と6日に常盤平と六実、5日に八柱、6日に八ヶ崎と八柱霊園で恒例の桜まつりが行われる。 にぎやかな祭りもいいが、栗山浄水場や市立松戸高校前の桜並木など、静かに花を楽しめる場所も多い。 また、戸定が丘歴史公園では松戸シティガイドが「緑の回廊」を案内する。3月29日と30日、各日10時と13時の2回。同公園内の芝生広場に集合。各回先着50人。費用200円。29日の10時から15時までは、同公園内の「松雲亭」で桜の茶店が開かれる。先着200人で費用は500円(お菓子、抹茶込み)。問い合わせは、1360・2102田中輝男さんまで。 |
千葉いのちの電話相談ボランティア募集来月、CIDビルで説明会 |
自殺予防のための電話相談を24時間365日休むことなく続けている「千葉いのちの電話」では、第21期ボランティア(電話相談)養成講座の受講者を募集している。 「いのちの電話」は、1953年、イギリスのロンドンで、自殺した少女への痛みから、チャド・バラーさんが組織的な電話相談活動を開始したのが始まり。その後、活動が世界に広がり、日本には69年にドイツ人のルツ・ヘットカンプさんが提案し、71年10月1日に「東京いのちの電話」が開局した。社会福祉法人「千葉いのちの電話」は89年に開局、年間約2万5000件の相談を受け付けている。 第21期ボランティア(電話相談)養成講座の受講対象は20歳から65歳まで。性別・学歴は問わない。説明会は、4月3日と5日のいずれも午後2時より、CIDビル(JR千葉駅東口より徒歩15分。京成千葉中央駅より徒歩10分)で開催する。 詳細・問い合わせは、1043・222・4322千葉いのちの電話事務局(月〜金、10時〜17時)まで。 |