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バックナンバータイトル689号

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タイトル 小林一茶が歩いた道 小金道を歩く

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来月10日と15日、馬橋から流山の一茶双樹記念館までの8・5キロを歩く『小林一茶をたどる「下総葛飾小金道」ウォーキング』というイベントが開催される。江戸時代の俳人・小林一茶は支援者である馬橋の油屋・大川立砂(りゅうさ)と、流山で醸造業を営み、味醂(みりん)の開発者の一人と言われる五代目秋元三左衛門(双樹)との間を行き来していた。今回のルートは、一茶双樹記念館の和泉満さん(62)が、明治時代の古地図などを照らし合わせながら、江戸時代の古道・小金道を推定したもの。イベントにさきがけ、この道を歩いてみた。

【戸田 照朗】

小林一茶(1763〜1827年)は、人生の多くを旅に過ごしたが、流山など下総地方にもよく訪れた。流山の秋元双樹も一茶と親交があり、家業のかたわら俳句を習い、経済的に支援していた。

一説によると、一茶は馬橋の油屋・大川立砂のところで奉公をしており、立砂は俳人でもあったことから、ここで俳句の道に入っていったという。一茶は立砂の子、斗囿(とゆう)とも親交があった。立砂が葛飾派の俳人だったことから、一茶も葛飾派に属していたことがある。一茶が秋元双樹と知り合ったのも、おそらく立砂を通じてのことだったのではないか、という。

馬橋から小金の東漸寺まで旧水戸街道を通り、東漸寺から一茶双樹記念館までが小金道ということになる。

スタートは馬橋の地名の由来になった小さな橋、「馬橋」。東京ベイ信用金庫馬橋支店の前に、「柏日庵立砂(はくじつあんりゅうさ)の居宅跡」という碑がある。これが大川立砂、斗囿親子の住居があった場所だ。

萬満寺の門のところで道は直角に折れる。ここから、だらだら坂が続くが、この坂を「江戸見坂」という。昔はこの坂から江戸が見えたのだろう。江戸から来た旅人はここから江戸の空を望み別れを告げ、水戸方面から来た旅人は、やっと見えた江戸の空に思いを馳せたのだろう。

坂を登り切ると、国道6号線に合流する。道の反対側には、「左水戸街道」「右 印西道」という道標が建ってる。「文化3年」の銘がある。さらに道を進むと、右手に一里塚の跡がある。江戸時代の主な街道には一里(約4キロ)ごとに塚を作って、旅人の行程の目印にしたり、木陰で休める場所とした。

蘇羽鷹神社のところで右に折れ、再び旧道を歩く。武蔵野線のガードの下をくぐると、右には自動車学校。関さんの森問題で揺れた都市計画道路3・3・7号線を横断し、さらに進むと、再び6号線にぶつかるが、横断して小金宿に入る。

左に一月寺、続いて旅籠の面影を残している「玉屋」、名刹・東漸寺と、宿場町の雰囲気が漂っている。北小金駅前のサティまで行くと「本土寺道」の道標がある。昔は、ここから本土寺の参道が始まっていたのだ。近くには「右 水戸道中」の道標もある。

東漸寺から小金道に

東漸寺の参道の右にある道から小金道となる。マンションの前の階段状の道を通り、坂道を下ってしばらく行くと「昭和ロマン館」がある。

常磐線の下の隧道をくぐり、流山電鉄の踏切を渡り、新坂川沿いの道を歩く。

右手に正福寺を過ぎると、右手奥に女躰神社の鳥居がある。

坂川にかかる橋を渡ると、流山市に入る。

しばらく行くと右手に市指定民俗無形文化財のおびしゃ行事が伝わる雷神社がある。

鰭ヶ崎駅前を過ぎると右手の山の上に東福寺がある。

急な石段を登ると、巨大な仁王門がそびえている。門の中の2体の金剛力士像は運慶作と伝えられる。

また、中門には左甚五郎作と伝えられる鴨の彫刻がある。この鴨は柱を抜け出して田を荒らしていたので、和尚さんに五寸釘を目に打たれたという伝説がある。門には表と裏に1羽ずつ鴨の彫刻が掘ってある。表の一羽がこの「目つぶしの鴨」のようで、釘こそ打っていないが、目のところが削られたようになっている。

やがて流山街道にぶつかるので、歩道橋をわたって、流山市街へと続く小道に入る。

赤城神社の入口には、巨大なしめ縄が。大しめ縄は毎年10月に行われる例祭の前に、氏子が力を合わせて作る。長さ約10メートル、太さ約1・5メートル、重量約300キロ。祭礼の後も取り除かれず、一年間人々を見守っている。

赤城神社には流山の地名に関わる次のような言い伝えがある。

太古の昔に大洪水があり、中州と小山ができた。この小山は、上州の赤城山の土がここまで流されて来たという。後に人々は、この小山を赤城山と呼ぶようになり、山が流されてきたことから、この村を「流山」と名付けたという。

隣の光明院には秋元双樹の墓と、一茶・双樹の句碑がある。この地に駐屯した新選組隊士の宿舎にもなった寺で、境内にある「多羅葉(たらよう)」という木は通称「はがきの木」と言い、葉の裏に爪やマッチ棒などで字や絵を描くことができ、長く残る。「葉書」の語源の説もある。葉を裏返してみると、お願いごとなどが書かれていた。

一茶双樹記念館には、秋元本家、一茶庵、双樹亭の3棟が復元されている。

「ウォーキング」は来月10日と15日に開催。午前9時から10時までJR馬橋駅東口ロータリーで受け付け。参加費500円(オリジナル古道地図、一茶双樹記念館入館料を含む)。参加希望者は、事前に電話かFAXで参加希望日、住所、氏名、年齢、性別を伝え申し込む。申し込みは104・7150・5750(FAX兼用)、同館へ。

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地図と写真

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記念講演会で講演する日本図書館協会理事の常世田良氏

▲記念講演会で講演する日本図書館協会理事の常世田良氏

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よりよい図書館求め

「おーい図書館」が15周年

 

 

松戸市によりよい図書館をつくることを目指して活動している「おーい図書館」(青木和子代表)が15周年を迎え、このほど記念誌を出版。これまでの会報や新聞報道、資料などをまとめたもので、B5版462ページ。

また、先月18日には前浦安市立図書館館長で6日本図書館協会理事の常世田良氏が出版記念講演を行った。常世田氏は松戸市在住で、同会の会員でもある。

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常世田氏は、医療の問題などを例にあげ、「医者と議論するだけの情報を持っているかが、命をも左右する。そういう情報があるのは図書館だけ」「図書館はみなさんが本を探すところではありません。専門の図書館員が専門の情報を探して、みなさんに提供するのが図書館」などと話した。また、図書館の情報が産業振興に活用されている実例や、日米の情報へのコストのかけかたの大きな違いなどについても話した。さらに、図書館運営の民間委託が決してコストダウンにつながらないという現状などについても触れた。

昨年15周年を迎えた「おーい図書館」は、松戸市に新しい中央図書館をつくる計画があることを聞きつけた市民が、よりよい図書館作りに市民として関わろうと立ち上げたもの。しかし、2000年秋に市が建設予定地としていた国有地の取得を断念したことから、中央図書館建設計画は宙に浮いたままとなっている。

【戸田 照朗】

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21世紀の森にオオハクチョウ

何かのトラブルが原因?

 

 

 

 

 

 

先月11日、オオハクチョウ2羽が21世紀の森と広場の池に飛来。26日まで優美な姿を見せた。

同公園の池にオオハクチョウが姿を見せたのは、2005年の暮れから、4シーズン連続。05年12月20日〜06年2月20日に幼鳥1羽、07年1月下旬〜3月15日に成鳥2羽と幼鳥1羽、08年1月20日〜30日に幼鳥1羽、今年は成鳥1羽と幼鳥1羽が飛来した。

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スペース 21世紀の森と広場の池に飛来したオオハクチョウ(同公園管理事務所提供)

▲21世紀の森と広場の池に飛来したオオハクチョウ(同公園管理事務所提供)

同公園で自然観察員を務める直井宏さんによると、オオハクチョウは家族の絆が強い鳥で、家族単位で行動する。一家族はつがいの親鳥2羽と幼鳥2〜3羽というのが通常だという。同公園のように成鳥1羽と幼鳥1羽で来るのは、何かのアクシデントでパニックになり、家族がバラバラに逃げたためではないか、という。また、まれに、病気などで渡り鳥としての方向感覚が狂うこともあるという。

関東ではコハクチョウは比較的多く見られるが、オオハクチョウは数が少ない。松戸の近くでは、印旛郡本埜村の水田に100〜150羽のコハクチョウが飛来しており、その中に10羽程度のオオハクチョウがいる。また、白井市清水口の調整池にもオオハクチョウが5〜6羽いるという。

オオハクチョウは警戒心が強い鳥だが、07年に本埜村でハングライダーが超低空で飛んだことがあった。驚いたオオハクチョウはちりぢりに逃げ、半分も戻ってこなかったという。07年に同公園の池に飛来した成鳥2羽と幼鳥1羽は、この時逃げてきたオオハクチョウではないか、という。

今年飛来した成鳥1羽と幼鳥1羽は、先月27日から姿が見えなくなったが、他の家族と合流して、本埜村などに戻った可能性もあるという。

【戸田 照朗】

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雛のつるし飾りの写真

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「雛のつるし飾り」を展示

新松戸駅前 そば処「山和」

 

新松戸駅前にある、そば処「山和」の店内に、静岡県東伊豆の稲取温泉で有名な「雛のつるし飾り」=写真=が展示されている。この「雛のつるし飾り」は、同店の従業員が製作したもので、昨年展示して好評だったことから、今年も1月から店内の一角に飾り、同店を訪れる客の目を楽しませている。

「雛のつるし飾り」は稲取温泉が発祥の地とされ、桃の節句におひな様の脇に人形などの和細工をつるし、子や孫の成長を願うという風習として、今も続いている。

「雛のつるし飾り」は、同店の大橋道子さんと菊池フミさんが約1年をかけて製作した。二人は以前より趣味で「雛のつるし飾り」を作っていて、稲取温泉への旅行の際、同店主が同行したところ、本場の「雛のつるし飾り」を見て触発され、店に飾ることになったという。

お客さんなどからは「癒される」「なかなか稲取には行けないから、ここで見られてうれしい」など好評で、今年も3月末頃までは展示する予定。

新松戸2―6。営業時間11時15分〜15時30分・17時30分〜20時30分、日曜定休。問い合わせは、1344・3181そば処「山和」まで。

【竹中 景太】

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おもちゃの病院を開設

きょう読売センター松戸店で

 

五香の健康福祉会館内に本院がある松戸おもちゃの図書館付属おもちゃの病院がきょう8日、読売センター松戸店内に1日開院します。時間は午前10時〜午後3時。壊れてしまったけど思い出がある。気に入っているので、捨てるのも惜しい。そんなあなたのおもちゃを、同院のドクターが無料で「診察」「治療」(修理)します(新品の部品を購入使用せざるを得ない時は実費を事前了解を得た上でいただきます)。対象は子供のおもちゃ(趣味、骨董品の類は扱いません)。安全上治療をお断りする場合があります(飛び道具類、ベイブレードなど)。1日で治らないおもちゃは「入院」となります。詳しくは現地でドクターと相談を。

駐車場がありませんので、車での来院はご遠慮ください。場所は読売センター松戸店(竹ヶ花西町305-9、TEL 362-2056)。

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