賑わい見せる東松戸駅周辺紙敷土地区画整理事業再減歩問題は未解決 |
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JR武蔵野線と北総線が交差する東松戸駅周辺がにぎわいを見せてきている。商業施設やマンションが建設され、新たな道路や交差点も開通。公園も整備され、きょう24日には開園式典が予定されている。 【竹中 景太】 |
東松戸駅周辺は、新市街地整備を目的とした紙敷土地区画整理事業がおこなわれている場所だ。同事業は、昭和62年の事業認可から当初5か年事業として計画されたが、バブル崩壊を境に急落していき、事業資金の返済が滞ったことから金融機関に保留地が差し押さえられ、一時は完全に事業がストップするなど、正に泥沼化していた事業だった。その街が、ここにきて再生の道を歩み始めている。 金融機関とは、総額約165億6800万円の償還金を今年3月末までに支払うことで、延滞損害金や利息を請求しない内容の和解を結んでいたが、今年3月末までに償還できたのは約113億6000万円。しかし、残り約52億円については来年3月末までに償還することで決着し、現在に至っている。 ただ、現実的にはこの1年でそれだけの償還金を保留地処分等でまかなうのはきびしいため、引き続き金融機関との話し合いが必要になってくるという。 また、同事業をおこなっている紙敷土地区画整理組合の組合員に課せられている、再減歩の問題も解決されたわけではない。区画整理では、組合員が土地を提供し、道路などの公共用地と事業費を生み出すために必要な保留地を確保することを減歩といい、紙敷では当初の減歩では事業を達成することが困難となったため、新たな土地提供、つまり再減歩を組合員に要求している。昨年12月31日期限の未完納者(対象者6人)に加え、再減歩手続きの申出書など未提出者が26人おり、この対応も進めなくてはならない。組合では提訴等の法的手段も検討しているという。 東松戸中央公園でイベントもその一方で事業は着々と進み、今年3月末までにほとんどの事業を完了した。長年閉鎖されていた東松戸駅前の県道市川・柏線と都市計画道路3・4・35号線の交差点の開通をはじめ、地区内の東松戸中央公園は今年4月30日にオープンさせている。市立病院の移転予定保留地の売買契約も締結、大手ハウスメーカーとの販売提携による保留地も分譲中だ。 なお、きょう24日に予定されている東松戸中央公園の開園イベントでは、子どもたちに人気のフワフワドーム、お絵かきコーナーが設けられるほか、ヨーヨー釣りやバルーンアート、アンケート回答者への地場産野菜のプレゼントなど、家族で楽しめるイベントが用意される。また、同公園近くにある東松戸ゆいの花公園でも同日、イベントが開催予定(両会場とも、新型インフルエンザの影響でイベント中止の場合あり)。 バブル崩壊からデベロッパーの撤退、その過程でミスを重ねてきた組合上層部と松戸市。その責任は重いが、このままではしょうがない、何とか事業を完成させなくては、と一部の組合員らの力で事業をここまでもってきたという。昨年度で街の外観はほぼできあがった。これまでの悪いイメージを払拭して、新しい街を形成させることが、今後最も重要な課題となってくる。 |
地域に中高年の居場所作りたい設立9年目を迎えた人材パワーアップセンター
地域の人たちの思いや夢の実現を支援し、実践し、生き甲斐の発見と地域の活性化に貢献することを目指して、2001年に設立されたNPO法人人材パワーアップセンターが設立から9年目を迎え、活動の輪をさらに広げている。 設立当初から取り組んできたのが地域で夢や思いを起業という形で実現しようとしている女性を支援する「地域女性起業フォーラム」や、「地域女性起業スクール」。これらの活動が認められ、昨年、一昨年と松戸市主催の「起業家DOJO」、松戸商工会議所主催の「創業塾」を受託している。 また、中高年の社会参加の場として「熟年男性のいきいき健康料理を楽しむ会」「ウクレレを楽しむ会」「お魚料理を楽しむ会」「中高年基礎からの英語サークル」などを開催。 「高齢者の日中の生活を地域でどう支え合うか」や「男たちよ、定年後こそしっかり生きよう」をテーマにシンポジウムも開催してきた。 |
「熟年男子健康ストレッチ体操の集い」や「楽しい健康体操」などは、介護予防の側面もあるという。 これらの活動は松戸市女性センター「ゆうまつど」や、まつど市民活動サポートセンター、市民センターなどで行われてきたが、昨年、稔台に同会のオフィスと「わくわくいこいの場」を開設した。 オフィスではみんなでアイデアを出し合うための「わくわく楽しむ会」を開くほか、福祉事業所の第三者評価・調査事業をする「地域の福祉力底上げし隊」や、高齢者や障がい者の住まいの問題を解決する「住まいのミニミニお助け隊」の活動を行っている。 「わくわくいこいの場」では「絵手紙を楽しむ会」「詩吟を楽しむ会」「手芸サロン」などを催し、地域で集える場所を提供している。 |
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理事長の岩橋秀高さん(70)は、「私自身、定年になった時に、どこにも行く場所がなかった。そんな気持ちから、地域に中高年男性や子育てを終えた女性の居場所をつくりたいと思った。集会などを見ていると女性は、すぐに友だちを作ることができる。でも、男性はなかなか隣の人とも会話をしようとしない。定年後、家にずっと引きこもっている人も多く、奥さんのほうから相談を受けることもある。もっと男性を地域に引っ張りださなければ。地域の課題の解決をすることで生き甲斐を見つけられる人もいる。地域の人たちの思いや夢の実現を支援することで、地域の活性化に貢献したい」と話していた。 女性のためのビジネス講座開催同会では、7月5日より7月の毎週日曜日の全4回にわたって「『わたしを変えたい』女性のための小さな小さなビジネスの講座」を開講する。 同会は松戸市を中心とする東葛地域の女性を対象とした起業スクールを開催してきたが、すでに10人以上の受講生が、社会福祉事業や飲食業、その他サービス業などをスタートさせている。 今回は、あまり大きな経営資源を必要としない小さな小さなビジネス、マイクロ・ビジネスや社会起業家等の育成に焦点をあて、女性の新しい生き方を考えてもらう機会となるようプログラムを組んでいるという。 講師は、船田雅美さん(中小企業診断士・社会保険労務士、経営コンサルタント)、上原侑子さん(CTC認定コーチ・インストラクター、パーソナルコーチ)、岩橋秀高さん(中小企業診断士、人材パワーアップセンター理事長、経営コンサルタント)、七澤教一さん(中小企業診断士、人材パワーアップセンター理事、経営コンサルタント)の4人。 【講座概要】 ▼開催日時=7月5日から26日までの毎週日曜日。各回とも午前10時より午後4時まで ▼会場=松戸市女性センター「ゆうまつど」 ▼受講料=5000円(全4回) ▼申込先=〒271-0097松戸市栗山542-2、NPO法人人材パワーアップセンター(岩橋)、電話 364・8820(FAX兼用)、eメール=info@npo-jpuc.jp、ホームページ=www.npo-jpuc.jp 【戸田 照朗】 |
市ジュニアソフト春の大会が開幕西武・涌井投手のカップも優勝目指し32チームが熱戦
松戸市ジュニアソフトボール連盟(綿内功会長)主催による市長旗争奪第67回松戸市ジュニアソフトボール連盟大会」(松戸よみうり新聞社後援)が10日、開幕した。32チーム、総勢約500人の球児は、およそ1か月半にわたり、真紅の市長旗を目指して熱戦を繰り広げる。 10日に上本郷小学校グラウンドで行われた開会式では、千駄堀フェニックスのキャプテン、大橋亮太くんが元気に選手宣誓。 第81回全国選抜高等学校野球大会に習志野高校の一塁手として出場した高橋慧志郎さん(大畑ユニオン出身)と、平成20年度全国高等学校女子ソフトボール選抜大会に出場しベスト8に入った木更津総合高校の投手、菊地遥さん(相模台出身)が特別表彰された。 |
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また、今大会より埼玉西武ライオンズのエース涌井秀章投手(寒風台出身)より優勝カップが贈られることになった。優勝チームは埼玉西武球場に招待される。 10日までの結果は次の通り。 大会1日目(5月10日) ▼東リーグ こばと10―0三ヶ月 南花島3―1やなぎ さつき7―2こばと 南花島4―0三ヶ月 秋 山6―2千駄堀 ▼西リーグ 常盤東8―1北松戸 松五緑1―1竜房台 馬橋中6―2しろあ ▼南リーグ 杉の子2―1中金杉 サン壱8―6わかば 古ヶS11―0杉の子 虹の街32―0城 町 ▼北リーグ ゆうか12―0古ヶ二 横須賀9―0金ヶ作 ゆうか10―2元 町 古ヶ二8―7大 畑 南部キ3―0陣ヶ前 【戸田 照朗】 |
市民劇団協働イベントの作り方講座開催
NPO法人松戸市民劇団(石上瑠美子理事長)が、平成21年度松戸市協働事業として「市民と市役所が互いにハッピー 協働イベントの作り方講座」を開催する。 同劇団が30年間にわたり活動を続けてきたなかで培ってきた「イベントを成功に導くノウハウ」を紹介。「これからの松戸市を共に作っていく新しい市民活動の担い手の参加をお待ちしています」と呼びかけ、参加者を募集している。 |
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講座内容は6月4日「協働事業をハッピーに進める秘訣!!」、18日「市民と市職員の協働〜成功するカギと失敗する落とし穴〜」、7月2日「一歩踏み出してまちを知ろう!!〜松戸市内に一緒にバスで出かけよう〜」、16日「よい企画づくり!! 正しい作戦の選択」、30日「資金の作り方!! 人を集めるコツ!! チラシの作り方!!」、8月6日「実際に協働事業を企画してみよう!!」の全6回。 時間は午前10時〜正午(7月2日は午前10時〜午後4時)。会場は市民会館ほか(7月2日は市内バスめぐり)。定員は先着30人(市職員も参加)。参加費は3000円(500円×6回)。申し込み・問い合わせは電話389・1977同劇団、または電話090・8101・9347石上さんまで。 |
新緑の季節 初夏の散歩道高柳周辺を歩く |
新緑の季節。初夏の散歩道として松戸市にほど近い柏市高柳付近の大津川流域を歩いた。 参考にさせていただいたのは、NPO法人まちづくりNPOセレガ発行の「まち歩きガイドブック ぐるり東葛」(非買品)。スタッフと、同NPOが催したまち歩きに参加した「ぐる〜り隊」の人たちが制作した労作である。地図は同誌からの転載。
東武野田線高柳駅近くの大津川「かにうち橋」から散歩を始める。近くには庚申塔があり、沼南高柳高校の校舎が見える。この大津川は、最近では珍しい自然の小川の面影を残している。周辺は広大な田園地帯である。川の近くには舗装道路もあるが、川にそって歩くこともできる。近くには立派な長屋門を持った農家もある。
高柳橋を越え、関根橋に出たところで左折する。十字路左手に3塔の庚申塔がある。この先の高柳障害福祉センターの敷地内に六十六部石塔(六部回国塔)がある。全国六十六か所の霊場に法華経を奉納し、成就した後、塔を建てたという。人の姿が浮き彫りになったものは珍しいとか。 |
十字路に戻り、庚申塔とは反対側の小道に入る。しばらく行くと三叉路の真ん中に庚申塔群がある。古い道のたたずまいが気持ちいい。さらに進むと、福寿院に突き当たる。ここには茅葺きの観音堂がある。東葛地方の寺社はかなり歩いたが、いまだに茅葺きというのは本当に珍しい。ここには高柳学校発祥の地の碑もある。
大津川を渡り、善龍寺へ。ここには1861年(文久元年)に植えられたという立派な五葉松がある。 神明神社はこんもりとした森になっており、遊歩道もある。 再び大津川を渡り、慈本寺へ。老人福祉センターの向こうには、宗寿寺、八幡神社、藤心(ふじごころ)陣屋跡がある。陣屋跡はこの地の領主だった本多氏の代官所があった場所。八幡神社には見事な杉の大木がある。 宗寿寺の前の道を通って藤心小学校へ。途中左手には成田道の庚申塔がある。
藤心小からカタクリ群生地へ。温暖な千葉でカタクリが自生しているのは珍しいという。春には説明版の写真にあるような可憐な花が咲くが、今回は見られなかった。 |
東武野田線を越えてデーダラボッチへ。ここには弁天様(厳島神社)がある。昔は池に清水があったというが、今は枯れている。説明書きによるとこの池は、大昔、デーダラボッチが東から西へ歩いたときの足跡だという。この池は左足跡で、酒井根のイボ弁天の池が右足跡。デーダラボッチは各地で呼び方が違うが、どれもヘソは雲のあたり、頭はお日様に届くほどの大男ということで共通しているという。
近くには富士浅間神社があり、屋根の形が珍しい。逆井中学校前の観音寺は、庭が美しく趣があった。
【戸田 照朗】 |