馬橋高 国立劇場で上演演劇部が全国大会で優秀賞 |
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県立松戸馬橋高校演劇部が先月29日から今月2日まで三重県四日市市で行われた第33回全国高等学校総合文化祭三重大会演劇部門で第2位にあたる優秀賞(文化庁長官賞)を受賞した。最優秀賞(文部科学大臣賞)には北海道帯広柏葉高校、同校と同じ優秀賞には神奈川県立大船高校と青森県立青森中央高校が選ばれた。松戸馬橋高校を含む上位4校は、29日と30日に国立劇場(大劇場)で上演する(同校の上演は、30日16時頃の予定)。また、4校の演技は、NHK−BS2の「青春舞台2009」(31日、12時15分〜18時)で放映される。 【戸田 照朗】 |
馬橋高校が上演したのは、野田秀樹作、同校顧問の土田峰人教諭構成の「赤鬼」。 ある浜辺の村に異人が流れ着いた。人を食う「赤鬼」に違いないと恐れおののく村人たち。外見が自分たちと違う、言葉が分からないというだけで生まれる差別と偏見。ただ一人、「あの女」と村人から呼ばれ、蔑(さげす)まれてきた女だけが異人の言葉を理解し、人間として接しようとしていた。この女とその兄もよそから来た人間で、村人から受け入れられないでいた。クライマックスが近づくにつれ、切なく哀しい想いが胸に迫るが、女の兄の「とんび」が道化役・語りべとして場をなごませ、会場に笑いを振りまく。 舞台は幻想的な演出で美しく、切ない物語を盛り上げる。 同校は、1月に市川市で行われた「関東大会」に千葉県代表として出場し、最優秀賞(1位)を受賞。全国大会に出場した。しかし、4月に主要なキャストを務めていた3年生2人が卒業。全国大会直前の7月に新キャストとスタッフで市民会館と同校体育館で上演したが、セリフが聞こえないなど、出来が悪かった。顧問の土田教諭(59)は、今までに赴任した高校でも演劇部を全国に導いているが、7月の上演を見た当時の卒業生が、練習に参加し助言をしてくれたという。 「赤鬼」幻想的に美しく「あの女」を演じた菊地加穂さん(3年)は、4月にはキャストとして決まっていたが、進路の問題などで本格的に練習に入ったのは7月からだった。春までは、「赤鬼」に奪われた赤子の母親役で出演していたため、セリフはだいたい頭に入っていたが、間違って覚えているところも多く、「直すほうが、一から覚えるよりも、もっと大変でした」と話す。「前に演じていた佐藤沙織さんの演技はものすごくインパクトがあった。不安とプレッシャーを感じ、スランプになったことも。自分はあまり反抗するタイプではないので、『あの女』とは性格が違う。その違いを埋めるのが大変。周りの人に支えられてここまで来たと思う。国立では、自分らしく段取りにとらわれない演技がしたい」。 部長で「赤鬼」を演じる板垣太哉(ひろや)君(2年)は、1年生の9月から約1年間演じている。役作りのために髭(ひげ)ものばしてきた。関東大会の後に一度髭を剃ったが、2月から再びのばして演技に臨んだ。 「赤鬼」はほとんどセリフがなく、意味不明の言葉とうめき声をあげるシーンが多い。「村人とは言葉も、民族も、性格も違う役。しぐさを分かりやすくすると、日本人になってしまうところが難しい」という。「本当は最優秀賞をとりたかったので、悔しさもある。入賞できたことで、家族や、土田先生の教え子、OB、部員の親御さんなど周りの人に恩返しができたと思う。去年は国立劇場の客席から見ていて、あそこに立てたら、と思っていた。今年は自分たちが見せる側になれて、うれしい」。 土田教諭は、船橋旭で3回、船橋二和で6回、白里で1回、演劇部を全国に導いており、今回が11回目となる。国立劇場での上演も今回で5回目。卒業生にはプロとして活躍する人も。馬橋高では、家庭の事情などから、遅くまで練習に参加できない生徒もいるなど、全員がそろっての稽古がなかなかできなかった。今回の受賞については「やっと間に合った。ぎりぎりセーフといった感じ。脚本や舞台美術など、やるべきことはやってきたので、受賞できたと思う」と話す。 全国大会の講評では「感動できない」といった厳しい意見もあったという。「赤鬼」は、もともと1時間半から2時間の上演時間を要する作品。大会規定の60分以内に収めるために、テンポ良く話が進む構成にしてある。 「観客に感動してもらうためには、『間』を作って、考えてもらう時間を作らなくてはならない。60分という上演時間の中で、どう『間』を作るか。本番までの残りの時間のなかで、いかに熟成させていくかが課題」。 来春には定年を迎える土田教諭。秋には地区大会と県大会があり、勝ち進めば、来春には再び関東大会に臨む。有終の美を飾るべく、国立劇場に向けての稽古と同時進行で、新しい脚本探しも始めているという。 ※鑑賞には入場券が必要。入手方法などは、 電話03・5320・7471東京都高等学校文化連盟へ。 |
今年の出来は上々「加藤ぶどう園」でぶどう狩り始まる
金ヶ作にある観光農園「加藤ぶどう園」(加藤孝園主)で今月8日からぶどう狩りが始まり、家族連れなど多くの行楽客で賑わいを見せている。加藤園主によると、今年のぶどうの出来は上々で、開花が例年より1週間ほど早かったことで7月の天候不良の影響もなく、充分な甘みを得たぶどうがたわわに実ったという。 同園では、種がなくさらっとした甘みが特徴の「ヒムロットシードレス」が今月下旬まで楽しめるほか、きょうから人気の「巨峰」(9月末まで)、9月上旬からは濃厚な甘みの「ブラックオリンピア」、「スチューベン」などが食べ頃を迎え、もぎとりを楽しむことができる。 本を見て初めてのぶどう狩りに同園を訪れた椛田隆一さん家族は、取れたてのヒムロットシードレスに舌鼓。ぶどうが大好きという悠生くん(2)は「甘い、うまい」と次々にぶどうを平らげていた。 同園は10月上旬までの開園を予定。入園料(試食付き)は大人300円、子ども200円。問い合わせは、電話388・3578加藤ぶどう園まで |
本紙持参で入園無料なお、加藤園主のご厚意により、本紙持参で入園料が無料となります。1家族1回まで。 【竹中 景太】 |
第13回松戸市俳句大会入賞作品
第13回松戸市俳句大会(市俳句連盟、市教委共催、松戸よみうり新聞社後援)が先月20日、市民劇場で開催された。1口2句、のべ820句の応募。選者による得点形式で松戸市長賞など5賞が決まった。得点の高かった入賞句と、マブソン青眼、水田光雄、飯田晴の招待選者3氏が特選に選んだ句を紹介する。 |
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「みんなに伝えていきたい」中学生「平和大使」が市長へ報告
7日から10日まで市内の中学生15人で結成された「平和大使」=写真=が長崎を訪れ、平和祈念式典などに参加。平和の尊さを再認識した。「平和大使」は中学生を対象に、長崎市が各自治体に呼びかけ、毎年実施しているもので、松戸市が参加するのは今年が2回目。戦争の悲惨さや核兵器の恐ろしさを学ぶこと、被害者への追悼を目的に、青少年ピースフォーラムに参加した。「平和大使」には16校から46人の応募があり、抽選で15人が選ばれた。 |
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10日には市長と副市長への報告を行い、15人がそれぞれ感想を述べた。 西志穂さん(河原塚中3年)は「資料館では展示物を直視できなかった。原爆は全ての人に不幸しかもたらさない。自分にとって忘れてはいけないことだと思う。みんなにこのことを伝えていきたい」。川本景介君(一中1年)は「今でも年間に3000人もの人が(後遺症で)亡くなられていることに驚いた」。小幡祐太君(三中1年)は「本で読んだこととは比べものにならない。自分が(原爆を)受けたらどうなるのか怖くて仕方なかった」。清水彬奈さん(五中1年)は「私たちと同じ年齢の人も数え切れないくらい死んでいる。今生き残っている人も、体験を思い出したくなくて、私たちに話してくれた人はすごいと思う。二度と戦争をしてはいけないということを広げたい」。 15人の感想を聞いた平川清副市長は「強いショックを受けたかもしれないが、みなさんのような年齢で被爆地を訪問したことは意味があると思う。本や映像で知識として知っているのとはまた違う。唯一の被爆国である日本が核廃絶を言わなくてだれが言うのか。反核の輪を世界に広げていくことが大切。これから先、いろんな情報が入ってくるかもしれないが、今回感じたことを原点として、原点に返って考えてほしい」と話した。 【戸田 照朗】 |
「松戸14」全国へ全日本レディースソフトボール大会
市内にあるレディースソフトボールチームの主力が集まり平成14年に結成したレディースソフトボールチーム「松戸14(フォーティーン)」=写真=が、このほど行われた千葉県予選会で2年連続となる優勝を果たし、愛知県で来月11日から開催される「第14回全日本レディースソフトボール大会」へ出場する。 |
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松戸14は、結成当時から監督をつとめる藤澤泰子さんらの呼びかけにより、同大会への出場を目指し結成された、いわばレディースソフトの松戸選抜チーム。初出場を果たした昨年の全国大会では、惜しくも初戦敗退。その悔しさをバネに練習を重ね、再び全国の舞台に立つ。 県予選会では、初戦を6―0、2回戦を7―0と危なげなく突破し、準々決勝では4失点を喫すも大量8得点で勝利。準決勝を1―0の接戦で制すと、決勝戦の相手は昨年と同じ、強豪のGAP(千葉市)。ここでも5―0の完封で勝利し、2年連続となる優勝。そして全国への切符を手にした。 終わってみれば、失点は準々決勝の4点だけでほかはすべて完封勝利。安定した守備と猛打で、昨年果たせなかった「まずは1勝」を全国で狙う。 |