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バックナンバータイトル704号
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20年前に復活した古の祭 来月18日催行

11年ぶり「松戸神社神幸祭」

 

 

 

江戸時代には四里四方からの見物客で松戸の宿場があふれると称えられ、松戸の大まつりと親しまれた「松戸神社神幸祭」が今秋、11年ぶりに催行される。戦乱の中で途絶え、古老の話の中でのみ生きていた同祭は、平成2年10月14日、実に60年ぶりに再興された。それから平成5年、10年と執り行われ、今年も10月18日の催行に向け、実行委員会を中心に準備が進められている。

【竹中 景太】

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スペース 60年ぶりの復活を果たした「松戸神社神幸祭」

▲60年ぶりの復活を果たした「松戸神社神幸祭」

 

昔の四神旗を写した写真

▲昔の四神旗を写した写真

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神社提灯に始まり、先導、奉祝旗、稚児行列、神幸旗、鼻高面、所役、先太鼓、大榊、そして「四神」…。600人を超える人々が参加し、300メートル以上に及ぶ行列で松戸神社から松戸駅周辺を練り歩く。60年ぶりに復活した「神幸祭」は、昔の姿を忠実に再現しつつ、華々しく執り行われた。

その行列の中核を成したのが、古来中国で天空の星座から生まれた、青龍・朱雀・白虎・玄武の「四神」を頂上に飾った「四神旗」で、この「四神」が同祭再興のきっかけになったという。

昭和が終わり、平成になって初めての祭り。10月の松戸神社の祭は若干控え目ながら例年通り執り行われ、その後片づけの際、塗りのはげ落ちた、ところどころ損傷した奇妙な形をした動物4体が神社神輿倉の片隅から出てきた。これこそが伝説の「四神」だった。神社総代の総意のもと、「四神」は修復のために日光に移されることになった。すでに修復され、30年ぶりに復活していた大神輿、そして四神もよみがえることになり、何としても伝説の祭を復興させたいという機運は盛り上がった。しかし、以前の資料はほとんどなく、古老たちの記憶もまちまちで、「四神」の扱い方などを含め、過去の祭りは想像できなかったという。

「その年の10月に祭りをおこなうことは決まっているのに、何一つわからない。時間だけは刻々と迫り、綱渡りのようだった」。神幸祭の副実行委員長を務める稲葉八朗さんは、そう当時を振り返る。それでも調査を続け、昔の祭の様子を描いた絵や「四神旗」を写した写真も見つかり、「四神」を所有する都内の神社への聞き取りにも出向いた。そして、かつて根本で開業していた杉山医院の二男で、長く国立博物館東洋考古室長を務め、当時国立大学教授だった杉山二郎氏の献身的な協力を得て、理論的な裏付けを固めることができた。

60年ぶりの祭は成功裏に、しかも「かつてない規模」(古老の話)で終わった。稲葉さんは「それは感無量だった。伝統が切れることがいかに大変なことかと感じたし、今は継続させる大変さを感じている」。

今年の「神幸祭」は10月18日午前11時に松戸神社を御発輦、午後5時御着輦の予定。同実行委では、神幸祭行列の参加者を募集中。衣装は神社で用意する。問い合わせは1366・8118。

※写真は本町自治会提供

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委託業者に選ばれた(株)久米設計が提案した新病院のデザイン

▲委託業者に選ばれた(株)久米設計が提案した新病院のデザイン

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市立病院移転・建て替え計画

設計業者決まる

 

紙敷への移転・建て替えが計画されている松戸市立病院について、松戸市は17日、新病院の設計業務委託業者を選定するプロポーザルの審査結果を公表した。参加表明をしたのは10者で、書類審査の後、技術提案書の提出要請者を6者選定。ヒアリング形式による審査を行い、低層階と多角形の病棟デザイン、敷地内にグリーンオアシス(カフェや店舗をあわせ持つ吹き抜け状の交流空間)を設けることなどを提案した、 (株)久米設計(東京都江東区)が選ばれた。

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同病院は、昭和42年に現在の上本郷に開院して以来、これまで診療科や病床数の増加に伴い、施設の増改築を繰り返してきたが、現在は施設が老朽化し耐震性にも劣っていることなどから、病院の移転・建て替え、新病院の整備について検討が進められている。そうした中、新病院の整備に向け、設計者の柔軟かつ高度な発想力・設計能力、豊富な経験等を求めるべく、技術提案方式(プロポーザル方式)による新病院の設計業務委託業者の選定が行われた。

技術提案書の課題となったのは、新病院にふさわしい魅力的なデザイン、敷地周辺の要素を考慮した良好な市街地環境整備及び有効的な土地利用の方策、患者とスタッフの快適性・利便性を確保するための機能的なゾーニング計画及び新病院が担う政策的医療を実施するための方策、将来の医療環境の変化への柔軟な対応策など。

最適任者(最優秀者)に選ばれたM久米設計は、駅からの人々の流れと建物内を一体化している点や、低層部に外来関係を集約し救急動線や感染症対策などにも配慮したゾーニングであったこと、また、駐車場を建物外部の地下に計画するなど、積極的にコスト削減や工期短縮の検討を重ねていた点などが評価された。

なお、同社が提案した新病院は、地下1階地上11階建ての規模。新病院は2012年の開院を目指している。

【竹中 景太】

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「ガイドライン見直し」に期待の矢先

カルマさんが再収容

外国人家族に不安広がる

 

 

 

 

2月に松戸市内在住で日本政府に在留特別許可を求めているフィリピン国籍のガルシア・レネ・フェレラさん(40)の家族とカルマ・フェルディナンド・トビアスさん(42)の家族についてお伝えしたが、カルマさんが先月末に再び東京入国管理局に収容された。

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法務省前で吉成相談役の説明を聞く外国人家族ら

▲法務省前で吉成相談役の説明を聞く外国人家族ら

カルマさんは退去強制の処分取り消しを求めて最高裁に上告中。両家族を支援しているNGO団体APFS(アジアン・ピープルズ・フレンドシップ・ソサエティ)によると、係争中の再収容は極めて異例だという。残されたパートナーのオリベロス・ベティナ・メリアム・マラネスさん(44)と長男のカール・ニッコくん(中学2年)、次男のブライアント・ケートくん(小学2年)は不安の色を隠せないでいる。

7月の国会で出入国に関連する法律が一部改正になったことを受け、「在留特別許可に係るガイドライン」も見直しが行われた。それによると、日本で出生し、10年以上在住し小中学校に在学している実子と同居している者については在留特別許可を出す方向で検討との具体例が出ており、カルマさん家族も期待を寄せていた矢先の出来事だった。

カルマさんは88年に来日。日本語学校を卒業し、その後美容専門学校を中退した。フィリピンでの生活が困難であったことから、92年に再来日した。94年にはマラネスさんと出会い、96年1月に長男のカールくん、01年10月には次男ブライアントくんが生まれた。ガイドラインのケースにぴたりと当てはまる家族だと考えられる。

外国人家族らは仮放免許可の延長を受けるため、決められた日に東京入国管理局に1か月に1度(人によっては2、3か月に1度)出向かなくてはならない。カルマさんが収容されたのも東京入管に決められた日に出頭した時のことだった。パートナーのマラネスさんが部屋の外に出され、1人になったところで収容された。カルマさんは係争中であるため、収容される可能性は薄いとAPFSも考え、付き添いのスタッフがいなかった。虚を突かれたかたちだ。

逆に裁判が終わり、いつ収容されてもおかしくないガルシアさん家族(妻のメリー・ジェーンさん、中学2年のアリアンさん、小学5年のケビンくん)には、スタッフが付き添っていた。この時は、不穏な空気を察したスタッフが抵抗して、なんとか無事に仮放免許可の延長を受けることができたという。

APFSは22家族を支援しているが、7月、8月に4人が強制的に収容されているという。その中にはカルマさんのように係争中の人も含まれている。22家族以外では8月に中国籍の母と中学2年生の息子が収容されている。同団体の知る限り、2000年以降、子どもの収容は例がなく「子どもの健全な発達からも問題が多い」としている。

APFSと在留特別許可を求める外国人家族らは、先月28日、法務大臣と東京入国管理局長に再収容をただちに中止すること、在留特別許可による救済などを求めて要請書を提出した。

この日、吉成勝男相談役は「法務省の担当者と話したところ、入管の動きについては把握していないとのことだった。政権交代が見込まれる選挙を前に、入管の現場が何かことを急いでいるようにも見える」と話した。

その2日後に行われた総選挙で政権交代が実現し、新政権による新しい法務大臣が就任した。人権に配慮した人道的な入国管理行政に変わるのかどうか、注目したい。

【戸田 照朗】

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不幸な犬猫をなくすために

不妊去勢キャンペーン

 

 

首都圏約80の動物病院とボランティアによる「不幸な犬猫をなくすネットワーク千葉」は、今年も通常料金の半額程度で犬猫の不妊去勢手術を提供する「不妊去勢キャンペーン」を実施する。

保健所へ持ち込まれ、殺処分される犬猫の約80%が子犬子猫。同ネットワークでは、「動物の愛護及び管理に関する法律」の啓蒙を促進するとともに、趣旨に賛同する獣医師の協力のもと、不妊去勢手術の必要性を訴え、同キャンペーンを毎年実施している。過去19年間に首都圏で約5万頭の手術を援助してきたという。

【不妊去勢キャンペーン】▼対象=手術費用にお困りで、東京、神奈川、千葉、埼玉の指定病院に連れて行ける方 ▼手術期間=9月20日から来年3月末日まで ▼申し込み方法=手術を受けさせたい・犬猫の別、・性別、・頭数、・申し込み者の住所、氏名、電話番号を封書の裏側に明記し、90円切手を貼った返信用封筒(申し込み者のあて先を記入)を同封の上、〒285│0807千葉県佐倉山王郵便局局留「不幸な犬猫をなくすネットワーク千葉」行へ ▼キャンペーン期間中の手術料金=猫メス1万500円、オス5500円。犬メス1万8500円、オス1万500円(犬のみ15キロ以上は料金加算) ▼インフォメーション=電話 0467・32・7829 ▼ホームページ= http://inuneko.milkcafe.to/

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千葉大園芸学部が100周年

来月から関連事業

 

 

来月16日〜11月15日は、園芸展示会「園芸学部の歩みと未来」「江戸時代の園芸文化史」(問い合わせは電話 308・8968園芸学部創立100周年記念事業会)。来月31日〜11月2日は大学祭「戸定祭」。11月21日〜12月23日は、戸定歴史館で同学部にゆかりの与謝野晶子と画家に関する展示、12月12日と19日は同学部と戸定邸庭園の探訪ツアー(問い合わせは電話 366・7463市社会教育課)が催される。

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