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バックナンバータイトル705号

「樹林を長く所有して」

市 栗山の所有者と緑地管理協定を結ぶ

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スペース 市内で初めて特別緑地保全地区に指定された栗山の斜面林

▲市内で初めて特別緑地保全地区に指定された栗山の斜面林

昨年3月21日に都市計画決定により「特別緑地保全地区」に指定された栗山地区の全長約500メートル、約2ヘクタールの斜面林のうち、0・8ヘクタールについて、市と所有者が「緑地管理協定」を結んだ。市が樹林を管理することで、所有者の負担を軽減し、長く樹林を所有してもらうことが、その目的。平成13年度に国が管理協定制度を創設して以来、実際に協定を所有者と結ぶのは松戸市が全国初の事例だという。

【戸田 照朗】

赤線内が特別緑地保全地区。上側斜線部分が緑地管理協定を結んだ区域(北総鉄道、浄水場の所有部分を除く)※上の写真ともに市提供。一部当社で加工

▲赤線内が特別緑地保全地区。上側斜線部分が緑地管理協定を結んだ区域(北総鉄道、浄水場の所有部分を除く)※上の写真ともに市提供。一部当社で加工

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市内に残る森林3%

平成19年度に千葉県が航空写真をもとに行った調査(千葉県森林・林業統計書)から算出すると、松戸市内に残る森林の面積は、わずかに3・27%(市面積6133ヘクタールのうち、201ヘクタール。下表参照)だ。都市化が進む近隣市でも状況は同じで、市川市が2・29%、船橋市が5・60%、柏市が9・59%などとなっている。

市でも「松戸市緑の条例」を平成12年に全改正し、市の「特別保全樹林地区」に指定されると1平方メートルあたり年30円、「保全樹林地区」に指定されると1平方メートルあたり年20円、保護樹木は1本あたり年2000円の助成金を出すなど、対策を講じたが、「焼け石に水」といった状況だった。 「国の法律が変わらない限り、どうにもならない」といった、あきらめにも似た所有者の声は当時から聞かれた。

樹林地の所有者の高齢化が進み、相続税の問題が生じると、樹林地が売られ、宅地などに変わる。

所有者が健在で樹林地を維持したいと考えていても、「枝がのびた」「落ち葉が邪魔」「台風で木が倒れた」などといった周辺住民からの苦情も多い。

緑地保全に実効性のある唯一の方法

都市部の緑を保全するために、早くから実効性のある唯一の方法だとされてきたのが、「都市緑地法」(国の法律)による「特別緑地保全地区」の指定だ。

この特別緑地保全地区に松戸市内で初めて指定されたのが、栗山の2ヘクタールの樹林地だ。昭和48年に同法が制定されてから、実に35年がたっていた。ここ数年で同法は相続税を軽減する率を増やすなどの改正を行い、所有者が樹林地を維持しやすくなった。

市では、栗山から矢切にかけての斜面林が松戸の玄関口にあり、景観上も重要であることから、昭和63年から斜面林全体(全長約2キロ、約5ヘクタール)の特別緑地保全地区指定を目指して、測量や動植物の調査などを行ってきたという。

特別緑地保全地区に指定されると、所有権以外の権利の設定や工作物の設置、土地の形質の変更、木竹の伐採など緑地の保全に影響を及ぼす恐れのある行為が禁止されるなど、所有者に強い制限が課せられるが、一方で、相続税が8割評価減され、さらに今回のように市と20年以上の管理協定を結ぶと、2割の評価減となり、トータルで84%の評価減となる。

また、所有者が樹林地を維持できなくなった場合は、市に買い取りの義務が生まれる。

今月から市は協定を結んだ約0・8ヘクタール(所有者6人)の樹林地の管理を始める。市が行う緑地の管理は、枯れた木竹の伐採、倒木の除去、樹木の枝打ち、その他緑地を良好な状態に回復させ、維持するために最小限必要なこと。

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近隣市の森林の割合

2ヘクタールのうちまだ協定を結んでいない1・2ヘクタールについても、今後第2期分として協定締結を進めていく、という。

市みどりと花の課の担当者は「所有者の中には、400年も樹林を維持している人がいる。市と協定を結ぶことで、安心して、できるだけ長く、樹林を所有していただきたい」と話していた。

また、矢切までの残りの斜面林についても特別緑地保全地区指定を目指して、所有者と話し合いを続けていくというが、指定がいつごろになるかは、目処が立っていない。

市が条例で指定している特別保全樹林地区は、約10ヘクタール。先月、千葉大園芸学部のキャンパスの樹林が、新たに指定されたことで、約倍に増えた。その他には、風早神社、関さんの森、浅間神社の樹林などが含まれる。栗山・矢切の斜面林の次は、この市指定の特別保全樹林地区10ヘクタールを、国の法律による特別緑地保全地区に指定することを目指すという。

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かぼちゃを試食する川井市長(右)と高橋さん

▲かぼちゃを試食する川井市長(右)と高橋さん

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松戸ブランドかぼちゃを収穫

「松戸白」「国際交流」市長ら試食

 

紙敷にある(財)日本園芸生産研究所で開発、栽培されていた「松戸白かぼちゃ」と「国際交流かぼちゃ」がこのほど収穫され、先月24日、初公開された。同日、市役所で試食会も行われ、川井敏久市長や、現在募集中の「かぼちゃレシピコンテスト」で審査員を務める料理研究家・高橋貴美代さんらが、その出来栄えを舌で確認した。

この2つのかぼちゃは、来年以降から本格的な栽培を始め、将来的には松戸の特産品に育てて販売する予定。

「松戸白かぼちゃ」は、1956年から数年間栽培され、市場でも販売されていたという和かぼちゃ。この「松戸白(しろ)」と、カンボジアかぼちゃの種を交配させたのが「国際交流かぼちゃ」で、2002年から国際交流を続けているカンボジアへの支援の輪をさらに広げようと、開発が進められている。

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この日公開されたかぼちゃは各1個。「松戸白」が約1・6キロ、「国際交流かぼちゃ」が約1・5キロで、いずれも表面は白く、中身は黄色。その場で蒸して、試食もおこなわれ、「松戸白」はサツマイモみたいにホクホク、「国際交流かぼちゃ」の方は水分が多くねっとり感がある、などそれぞれのかぼちゃの特徴が確認された。

今後は、今年収穫したかぼちゃの種から栽培を進め、その出来具合をみながら、松戸の特産品に育て上げて、そのかぼちゃを用いた商品を開発し、販売する予定。また、その売上金により、さらなるカンボジア支援をおこなっていくことにしている。

【戸田 照朗】

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中学総体優勝選手など市長を訪問

 

全国中学校総合体育大会など全国規模の大会で優秀な成績をおさめた市内の中学生が1日、市役所に川井敏久市長を訪ね、大会での結果などを報告した。

参加したのは、ソフトテニス(男子個人)で優勝を果たした第五中学の青 鴻慈くん・山口晃輝くんペア、弓道(女子個人)で優勝した栗ヶ沢中学の中島美咲さんと同団体戦のメンバー(女子準優勝、男子5位)、陸上4×100mリレーで5位に入った第六中の選手、軟式野球でベスト8の第四中の野球部。
それぞれ大会での結果を報告した後、代表者が今後の抱負などについて話した。青 ・山口ペアは「初戦は緊張して自分たちの力が出せなかったけど、試合を重ねるたびに本来のプレーができ、優勝できた。12月におこなわれる国際大会でも優勝したい」、栗ヶ沢中弓道部は「高校でも切磋琢磨し、自分の弓道を高めていきたい」、第六中陸上部は「今回の経験を生かして、高校でもがんばりたい」、第四中野球部は「野球だけでなく、あいさつ、返事、礼儀作法など、日頃から熱心に指導してもらい、また多くの人の協力があってこその結果ということを忘れず、これからもがんばっていきたい」。

川井市長からは「みなさんの人生の中でもこの経験がいつか必ず生きてくると思う。まだまだ出発点であり、これからも自分自身に目標を掲げて、常に向上心をもって、がんばってください」などと言葉がかけられ、各代表者に記念品も贈られた。

【竹中 景太】

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四中野球部

▲四中野球部

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五中・ソフトテニスペア

▲五中・ソフトテニスペア

栗ヶ沢中・弓道部

▲栗ヶ沢中・弓道部

六中・4×100mリレー選手

▲六中・4×100mリレー選手


川の駅・トイレフォーラム開催

フリマ出店者募集中

「川の駅・トイレ/ジョイントフォーラム2009 トイレがまちにやってきた―まちトイレ・川トイレ・防災トイレ―《第25回全国トイレシンポジウム》」が17日と18日の2日間、松戸商工会議所と江戸川川の駅(樋野口)で行われる。

17日は、講演やシンポジウム、パネル展示などが行われる。

18日は、江戸川流域自治体の首長が参加してのパネルディスカッション、Eボート体験や、松戸市内観光も行われる予定。

来月3日には「江戸川カッパ市」が行われる(雨天中止)。

18日と来月3日に河川敷で行われるフリーマーケットの出店者も募集中。時間は、いずれも10時〜15時。

対象は、一般、ボランティア団体、NPO団体(営利目的、プロの方は出店不可。飲食物の販売も不可)。

出店料は無料。サイズは6m(間口)×2・5m(奥行)。車出店の場合は、車を縦列駐車し、その場で出店。応募は、一般、団体ともに1区画で申し込みを。往復はがきの返信用に自分の宛て名を書き、住所、氏名、電話番号、出店内容、団体の方は団体名、代表者名、活動内容を書いて応募。18日(50区画)は、14日締切り。11月3日(150区画)は、25日締め切り。

あて先は、〒271-0091松戸市本町20-10ル・シーナビル5F「NPO法人松戸福祉サービス振興会」。問い合わせは電話330・3450同会事務局。

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小学生がトイレを点検

 

「川の駅・トイレ/ジョイントフォーラム」に先立ち、3日にはプレイベントとして、小学生による「松戸まちトイレ発見隊」が行われた。

駅ビルや、市民劇場などの公共施設、コンビニ、公衆トイレ、こども110番の家などをめぐり「いざ、というときにトイレを貸してくれそうな場所」を点検。安全性や、清掃状況、使いやすさなどをチエックした。

集まった14人の小学生は、2班に分かれ、全国トイレ協会の会員とともに、松戸駅近くのトイレを探検した。

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オストメイト用トイレを見学する小林さんと小学生たち

▲オストメイト用トイレを見学する小林さんと小学生たち

松戸駅の駅ビル「ボックスヒル」の1階には、オストメイト(内部障害者=大腸ガンの手術などで、人工肛門を装着している人)用のトイレを見学。また、3階には引率した同協会理事で設計事務所ゴンドラの小林純子さんが設計したトイレがあり、こちらも見た。「こども110番の家」のステッカーが張ってある店舗も訪問したが、「子どもがトイレに駆け込んできたことはない」「犯罪に巻き込まれそうなところを助けたことはあるが、商売がら貴重品があるので、トイレを貸すことは難しい」などの答えが返ってきた。

また、駅前のコンビニでは、防犯上の理由から、トイレを貸していないところもあった。

駅周辺のトイレをめぐった後、子どもたちは「ボックスヒル3階のトイレは広くて美しかった。学校にもあんなトイレが欲しい。樋野口の河川敷のトイレは、暗くて、一人だったら入るのがちょっと恐いと思った」などと感想を話した。

小林さんは「トイレ自体の善し悪しというより、人が多く行き来しているところにあるかどうか、という立地によって、不幸なトイレが生まれることがある」と話していた。

【戸田 照朗】

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アイディアで起業するためのフォーラム

25日、市勤労会館で開催

松戸市では、25日午後2時より、若者就労支援事業「アイディアで起業するためのファーラム」を市勤労会館で開催する。

若手起業家の育成と地域経済の活性化を目的とした同フォーラムでは、3人の起業家を迎え、事例発表やパネルセッションなどにより、ニーズの捉え方や起業準備の仕方などを学ぶ内容となっている。

ゲストスピーカーは、NPO法人TINA理事長の秋葉秀央氏、(株)システムシェアード代表取締役の徐日柱氏、プチシングルス大会事務局代表の杉下正行氏。NPO法人こぱてぃー子ども参画イニシアティブ理事長で都内IT企業取締役でもある小熊浩典氏がコーディネーターをつとめる。

対象は、起業や新しい働き方に興味がある20〜30歳代。定員50人(申し込み先着順)。

申し込み・問い合わせは、電話366・7327市商工観光課まで。

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