松戸市の地域情報を中心に、グルメ、イベント、おすすめスポットなど有益情報をお届けする、地域コミュニティ新聞「松戸よみうり」の第726号です。

松戸よみうりロゴの画像

全国高校総体で優勝

県立松戸高校フェンシング部 西田弥生さん

全国高校総体フェンシング女子サーブルで優勝した西田弥生さんの写真 ▲全国高校総体フェンシング女子サーブルで優勝した西田弥生さん

沖縄県で行われた全国高校総体で、県立松戸高校の西田弥生さん(3年)がフェンシング女子サーブルで優勝した。今年は10月2日から5日まで、ゆめ半島千葉国体のフェンシング競技が松戸市運動公園体育館で行われる。同大会には西田さんと岡田映子(えみこ)さん(同)、二人を指導する教諭で元五輪代表の本間奈々絵さん(35)も千葉県代表として出場する。

【戸田 照朗】

 

苦しかったのはベスト8をかけた試合。15ポイント制の試合で、14―14の同点に。あせらずに、着実に最後の1本を取れた。15―13で勝利した決勝は、「楽しかった」。「先生の応援する声がよく聞こえた。とても落ち着いていた」。

次の試合の準備のために決勝を見られなかった同校の選手や、同じ千葉県代表の選手たちは館内放送で西田弥生さんの優勝を知り、祝福するとともに、同時に驚いてもいたという。西田さん自身も「まだ実感がない。まさか優勝できるとは思っていなかった」。

西田さんは1月の全国大会でカデの部(15〜17歳)でフルーレ3位、サーブル5位。6月の関東大会ではフルーレ5位、団体優勝。また2月には日本代表としてフランスの大会に臨み、17位(フルーレ)と経験を積んだ。だが、良い成績をあげてきたのは、今回優勝したサーブルではなく、フルーレのほうが多い。西田さんもフルーレで全国高校総体に出場するつもりで練習に励んできたが、県予選でフルーレの代表を逃してしまった。

西田さんがフェンシングを始めたのは高校に入ってから。牧野原中では1年でバレー部、2年からは美術部に所属していた。「高校1年のときは練習についていくのが大変だった。楽しくなったのは試合に出るようになってから。練習したことができると、達成感があった」。

また「部活をやっていて、練習だけじゃなく、上下関係や礼儀、一般常識が身についてよかった。1年の時は厳しいと思ったけど、今はそれが普通だと、自然に思うようになった」という。

 

国体 フェンシング 松戸で開催

西田、岡田映子さん

本間奈々絵さん出場

西田さんとともに同校の岡田映子さんもフルーレ団体のチームメイトとして出場する。

二人は良きライバルとして、また練習のパートナーとして剣を交えることが多い。試合前に二人で練習していて、調子が上がらないことへの不安と苛立ちから、同時に気持ちが落ち込んでしまって、二人とも泣いてしまうことが度々あったという。

 

国体に出場する岡田映子さんの写真 ▲国体に出場する岡田映子さん

「2年まではそんな気持ちを試合でも引きずってしまって、うまくいかなかった。3年になると、前日まで調子が悪くても、試合では開き直ることができるようになり、結果もついてくるようになった」と二人は話す。

岡田さんは、松戸二中ではバドミントンをしていた。フェンシングは個人のクラブで多少の経験があったが、高校1年の時はやはり練習についていくのがやっとだったという。「2年では同期もどんどん成長してくる。人よりも頑張らなければと思った。3年では、負ければこれで最後という試合が多かったので精神的にきつかった」。

同校では、15人の部員を、春日龍二教諭(49)、本間奈々絵教諭、内久根直樹教諭(27)の3人が指導している。いずれも経験者で、生徒とともに汗をかくことができる、恵まれた環境だ。

本間(旧姓・田中)教諭は1996年アトランタ五輪の日本代表選手で、今回の千葉国体にも選手として出場する。大学卒業後、熊本県で教員となり、5年前に母校でもある同校に赴任した。「上位の選手はほとんどが3、4歳から剣をにぎっているような子ばかり。2世が多い。高校から始めて、というのは大変です。技術、経験、体力を同時に上げていかなければならない」。自身も幼児のころからフェンシングに親しむ環境にあったので、高校から始めた生徒を指導するのも、ほとんど初めての経験だったという。

西田さんについては「性格はフェンシングに向いている。素質を生かせるだけの気持ちの持ちようができる選手。幼いころからやっている選手に比べて、どうしても練習量や経験が不足するが、試合の中で吸収し、即実行できる。そのサイクルがものすごく短いから、試合の中で成長できる。試合の中で自分の流れを作ることができる。部活では、思ったこと、言われたことなどを綴った個人ノートをつけていた。文章にするためには、自分の中でもういちど理解しなければならない。自分と向き合い、日常生活の中でもフェンシングのことを考えている時間は長かったのではないか」と話した。

※フェンシングは団体戦のみ開催。男子は市職員の柳原宏昭さんが出場する。

 

▲ このページのTOPへ ▲


<<<トップページへ戻る

原爆の恐ろしさ改めて

平和大使が帰庁報告

学童保育について語る本郷谷市長の写真 ▲本郷谷市長に帰庁報告する中学生の平和大使

長崎市で行われた平和祈念式典、青少年ピースフォーラムに、松戸市が平和大使として派遣した中学生22人が10日帰庁し、現地での体験や感じたことなどを本郷谷健次市長に報告した。

22人の平和大使は、7日から3泊4日の日程で長崎へ。現地では、被爆者から話を聞いたり、全国の青少年と長崎の青少年とが一緒に被爆の実相や平和の尊さを学び交流を深める青少年ピースフォーラム、9日の平和祈念式典に参加した。

10日の帰庁報告会では、一人ひとりが「原爆が落とされ、本当につらかったこと、被爆者の気持ちを知った。なのに、核兵器を持っている国は多く、悲しい。核兵器を世界からなくし、こんなつらい思いをする人がいないようにしたい」「原爆のおそろしさをあらためて知った。ここで学んだこと、平和の大切さを広めていきたい」「今でも悲しみが続いている人がいて、心を痛めた。多くの人に学んできたことを伝えたい」「65年前に落とされた原爆で何が起こったのかを学んだ。こうして普通に生活できることが幸せで、それを一瞬で奪った原爆はおそろしいものだと思った」などと真剣な眼差しで語った。

報告を受けた本郷谷市長は「3泊4日という短い期間でしたが、その任務を十分に果たしてもらったことが、今の報告でわかった。向こうへ行き、実際に見て、聞いたことを自分の人生に生かし、また多くの人に話し伝えていってもらいたい」と労いの言葉をかけ、大使一人ひとりと握手を交わしていた。

 

【竹中 景太】

▲ このページのTOPへ ▲


<<<トップページへ戻る

市「子育てみらいカード」10月交付

特典で子育てを応援

松戸市は今年10月より、協賛店での買い物等の際に、割り引きや粗品などの特典が受けられる「子育てみらいカード」サービス事業をスタートさせる。同カードは、住民基本台帳カード(以下、住基カード)を兼ねたもので、サービス事業スタートと同時に、住民票などのコンビニ交付も開始させる。交付を受けられるのは、全国1万2700店舗(一部店舗を除く)のセブン―イレブン・ジャパンで、市内はもとより市外、県外での交付も可能となる。コンビニでの証明書等交付サービスは、県内では市川市に次いで2番目、全国でも5番目の実施自治体になる見込みという。

【竹中 景太】

 

市では、子育てすることがますます楽しく感じられるように、地域や企業・行政が連携して、子どもたちを温かく見守り、子育てを応援する取り組み「子育て応援まつドリーム事業」に向け、関係機関等による協議会を設置し、これまで検討を重ねてきた。その事業の柱の一つとなるのが「子育てみらいカード」サービス事業で、子育て世帯を応援する機運を高め、将来的には子育て世帯が住みたいと思うまち、住んだら引っ越すことが「もったいない」と思うまち、を目指していくという。

子育てみらいカードの対象は、12歳までの子どもの保護者。松戸市ではサービス開始の10月以降、子どもの生まれた世帯に出生のお祝いとして同カードを無料で交付(両親のいずれか)するほか、12歳までの子どものいる世帯(希望者)には住基カード交付手数料と同額の500円で交付する。

同カードで受けられる特典は、商品代金の割り引きや、サービス品や記念品の進呈、入会金やドリンク1杯無料、優遇制度(金利等)などさまざまなものが想定されるが、そのサービスは協賛店が独自に設定する。

市では子育て未来カードを持つ保護者にサービスを提供する協賛店を募集しているが、これまでの商品券事業等での実績などから、1500店舗以上の参加を目指している。

 

コンビニで証明書

住基カード兼ねる

 

子育てみらいカードは、松戸市ではわずか4%弱という住基カードの普及促進の側面も持つ。

住基カードの普及に向けては、国(総務省)が住民票など証明書のコンビニ交付のシステム導入を全国の自治体に促しており、今回松戸市は子育てみらいカードの発行にあわせ、10月からセブン―イレブンで住民票の写しと印鑑登録証明書を交付することを決めた。

利用者は、全国のセブン―イレブン(松戸市内では44店舗)内に設置された複合サービス端末「マルチコピー機」に住基カードを読み込ませ、住民票の写しと印鑑登録証明書を取得できるようになる。交付料金はいずれも300円で、市役所などでの交付と同額になるという。

また、年末年始を除く毎日午前6時30分から午後11時まで取得できることから、子育てや仕事が忙しく市役所等の窓口に出向く時間的余裕がなかった人も、会社帰りや休みの日に取得することができるようになる。

住民票等証明書のコンビニ交付は、今年2月に市川市、東京の渋谷区と三鷹市が先行実施し、4月からは福島県相馬市でサービスが開始されている。

 

▲ このページのTOPへ ▲


「関さんの森」で遺跡調査

中世の遺構など 将来は見学会も

「関さんの森」で行われている遺跡調査の写真 ▲「関さんの森」で行われている遺跡調査。中世の道路と思われる遺構

幸谷の「関さんの森」の新設市道建設予定地で埋蔵文化財の本格調査が先月26日から始まった。現在発掘調査が行われているのは、子どもの遊び場があった場所の約2000平方メートル。事前に軽微な調査が行われた約4000平方メートルの全体に縄文時代や中世の遺構があることが分かっており、調査は今後約1年間行われる。

現在調査が行われている子どもの広場の地下からは、中世の道と思われる跡が出てきているほか、「地下式抗」と呼ばれる縦穴が出てきている。地下式抗はよく見られる遺構だが用途は不明。お墓説、倉庫説など諸説があるという。

 

全国高校総体フェンシング女子サーブルで優勝した西田弥生さんの写真 ▲「地下式抗」

地権者の関美智子さんらは、発掘調査を担当している市教委社会教育課と話し合い、「調査をして埋め戻したあと、道路にするため、ただ遺跡をこわしてしまうのはもったいない」として、ある程度調査が進んだ段階で、一般向けの報告会や見学会を計画している。

 

 

 

 

 

【戸田 照朗】

▲ このページのTOPへ ▲


秋の味覚を市内で

梨・ぶどう園オープン

白バイ・パトカーの体験乗車の写真

市内の観光梨園では秋の到来を感じさせる梨の収穫が最盛期を迎えようとしている。20日すぎから直売のほか、梨のもぎとり=写真=も始まり、10月中旬くらいまでさまざまな品種の梨を味わえるという。

市内には、高塚、五香・金ヶ作、六実、串崎地区に数多くの梨園がある。今の食べ頃は、酸味はなく甘味が強い人気の「幸水」で、9月が近づくと、同じく人気でコクのある甘味が特徴の「豊水」を楽しむことができる。9月以降は、コクのある甘味で果汁が多い「菊水」、通好みの「長十郎」、松戸が原産の「二十世紀」などが続々と登場し、それぞれ違った「風味」が楽しめるのも梨の魅力のひとつだ。

ただ、今年は4月中旬に降ったひょうの被害で、果実にキズがつき、例年より収穫量は減っているという。松戸市観光梨園組合連合会の渡来和治会長は「4〜5月の低温、梅雨明け以降の高温の影響で、昨年より1週間程度、収穫が遅れ、収穫量も例年より少なく、みなさんにご迷惑をおかけしています。そうした影響で、果実も全体的に小ぶりですが、甘味は十分」と話す。

同連合会加盟の市内観光梨園は入園無料で、もぎとり・直売の標準価格は1キロ630円。問い合わせは、1366・7327同連合会事務局(市商工観光課)まで。

一方、市内金ヶ作にある観光農園「加藤ぶどう園」(加藤孝園主)は、今月7日からブドウ狩りをスタート。今は人気の「巨峰」が食べ頃で、9月4日からは濃厚な甘味の「ブラックオリンピア」や「スチューベン」も楽しめるという。

加藤園主によると、今年は天候不良の影響もなく、日照時間が長かったことで甘味も十分なブドウが仕上がったという。

同園ではブドウのほか、10月下旬からはキウィ狩りも楽しめる。問い合わせは、電話 388・3578加藤ぶどう園まで。

 

【竹中 景太】

▲ このページのTOPへ ▲