松戸市の地域情報を中心に、グルメ、イベント、おすすめスポットなど有益情報をお届けする、地域コミュニティ新聞「松戸よみうり」の第727号です。

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議員定数削減2議席のみ

9月議会 議員提出議案で可決

所信表明演説をする本郷谷市長の写真 ▲所信表明演説をする本郷谷市長

市議会9月定例会が先月24日から始まった。市長選後、初めてとなる議会で、初日には本郷谷健次市長が所信表明を行ったほか、議員定数を現在の46から2削減する議員定数条例の改正案が議員提出議案として出され、賛成多数で可決された。これにより、11月22日投開票の市議選は定数44で行われることになった。

【竹中 景太】

 

「大幅削減」マニフェスト後退か

議員定数の削減については、本郷谷市長がマニフェストで大幅削減を記していたが、結局、議会側からの提案で2議席のみの削減となった。

本郷谷市長は9月定例会開会前の8月23日に、議員定数の削減について執行部として提案しないことを明らかにし、「削減数については、私の思いと差があるが、自分の考えだけではなく、市民の意見を確認しながら、今後の対応は考えていきたい」とコメントを出した。

議会側では、共産党を除く各会派の幹事長会議で議員定数削減の話し合いがもたれた。その中では、削減しなくてもいいといった意見や、4削減して定数を42とする意見なども出されたという。市議の一人は「松戸市の現在の人口は約48万人。全国に45〜50万人の市は9市あり、その平均の定数が44だった。だから2削減したというわけではないが、私自身は市民から削減を求める声を聞いていたこともあり、(議員定数の削減を)提案した」と話した。

 

市長が所信表明

所信表明で本郷谷市長は、まず松戸市の課題として、今後さらに進む少子高齢化による医療費や扶助費など社会保障費の増加、また生産年齢人口の減少による税収減で財政のさらなる硬直化が懸念されること、30代40代の結婚して子育てする年代の市外への流出、将来的な公共施設の更新需用費として多額の費用が見込まれていることなどを挙げた。その上で、「こうした多くの課題を解決していくためには、短期的な対策ではその効果に限界がある。構造的なまちづくり、長期的な視点での対策が必要になる。そのためには、徹底した行財政改革は当然として、本市としての魅力あるまちづくりをその税収入も考えながら構造的に行っていくことが必要と考える」とした。

市長選の際に掲げたマニフェストの実現に向けた取り組みにも触れ、市立病院の移転・建て替え問題については「現地での建て替えの可能性について、その技術的、専門的検討に早急に取り組みたい」。まちづくりに関しては、「松戸ならではの『都市ブランド』を創出することで、若い世代の流入、定住を促進し、まちが賑わいであふれ、子どもを産み、育てたくなる、文化の香りあるまち、まつどを目指す」とし、そのための施策として子育て支援や文化、芸術の振興、産業の活性化策と併せた都市計画の検討、幹線道路や駅前の整備などの戦略が必要、とした。

 

子宮頸がん予防ワクチン

会期は22日まで。今議会には補正予算案として、市立病院の現地建て替えについて検証する委員会経費やコンサルタント業者への業務委託費用、「乳幼児医療費助成事業」から「子ども医療費助成事業」に改称して対象年齢を小学校就学前から小学6年生まで拡大する子ども医療費助成経費、中学3年生の女子を対象に子宮頸がんの予防ワクチン接種費用の一部を助成する子宮頸がん予防関係経費、などが計上されている。

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動くか「T型フォード」

ガレージ ユアサ 湯浅清さんが修理

来月2、3日「松戸まつり」で展示

「T型フォード」を修理する湯浅清さんの写真 ▲「T型フォード」を修理する湯浅清さん

来月2日、3日の両日開催される「松戸まつり」の「第9回まつどクラシックカーフェスティバル」の中で展示される「T型フォード」を高塚新田にある2ガレージユアサの湯浅清さん(56)が修理している。展示は昨年に続き2度目。

「T型フォード」は市川市にある千葉県立現代産業科学館の所蔵。同館には2台の「T型フォード」があり、1台は同館に展示中で、こちらは動かない。湯浅さんのところで修理している1台は、平成11年度までは動いていたが、その後動かなくなった。再び動けるようにするために、7〜8年前も別の業者に依頼したが、この時は動かなかった。昨年、同フェスティバルに展示するために貸し出された際は、展示するために湯浅さんが車体にみがきをかけた。今年は同館の依頼を受けて、エンジンや駆動系などの修理を行っている。ただ、イグニッションコイルなど、アメリカでないと調達できない部品があり、完全に動くようになるのはまだ難しい状況だという。「T型フォード」はいったん同館に戻され、同フェスティバルで展示するために改めて貸し出されるという。

湯浅さんは、元々サラリーマンだったが、外車が好きで、自分で修理していたことが高じて、27歳の時に自動車整備会社を始めた。トラクターなどの農作業で使う機械から一般の日本車まで何でも修理するが、口コミで評判が広がり、外車やクラシックカーの修理の依頼もコンスタントにあるという。現在は市内で103社が加盟する6千葉県自動車整備振興会松戸支部の役員をしており、「T型フォード」の展示は「修理屋の底力」を見せるための広報的な意味合いもあるという。

「T型フォード」は、アメリカのフォード・モーター社製で1908年に製造が始まり、1927年までの19年間に約1500万台が生産された。ベルトコンベアーと流れ作業による大量生産体制を確立したことで、廉価で高性能の自動車を生み出し、爆発的に売れた。庶民でも買うことができる、初の「大衆車」である。産業史的にも後の世に多大な影響を与えた自動車として歴史的な価値は大きい。

同フェスティバルで展示される「T型フォード」は、1919年製で、製造から91年がたっている。

 

【戸田 照朗】

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松戸をアート空間に

松戸アートラインプロジェクト2010
松戸駅周辺で来月1日から開催

「関さんの森」で行われている遺跡調査の写真

「松戸アートラインプロジェクト2010」が来月1日から12月28日まで松戸駅周辺の空き店舗や歴史的建造物、公共空間などを展示場所として開催される。同プロジェクトは、アート(芸術)を柱として、JR常磐線沿線のイメージアップと沿線自治体の活性化を図るため、上野駅〜取手駅間の沿線自治体(台東区・荒川区・足立区・葛飾区・松戸市・柏市・我孫子市・取手市)とJR東日本東京支社、東京芸術大学により平成18年7月に設立されたJOBANアートライン協議会の趣旨に則し、松戸独自に行うアートイベント。「森」をテーマに緑地と川、古い街道や歴史的建造物などが点在するJR松戸駅前の環境を活かして行われる。街を舞台に、アート、ストリートカルチャー、伝統工芸など、さまざまなフィールドで活動する人々が混じり合い、アートを通して人々を結びつける、地域の活性化に繋がるアートイベントを実施するという。

開催内容は、空き店舗や共同空間を利用したオープンアトリエ(制作)と展示、シンポジウムやワークショップ、アートツアー(アートまち歩き)の実施、松戸地元の伝統工芸との接点をつくるための企画、カタログ発行など。

 

参加アーティスト募集中

同プロジェクトでは現在参加アーティストを募集中。アートテーマは「森」。松戸駅は徒歩10分圏内に緑地と川が存在し、自然に恵まれた環境にある。またその狭い範囲に旧街道や商店街、歴史的建造物、マンションがあり、多くの市民が生活している。このことを踏まえ、松戸の多様な要素を「森」として捉え、制作および展示に反映させる。森に込められた含意としては、独自の生態系をもった空間世界、自然、エコロジー、生命、記憶、多様性、複雑系、無正面性、にぎわい、調和、リラックスなど。

応募資格は日本国内に在住し、日本語でのコミュニケーションができる方。年齢・性別・個人・グループなど不問。平面に限らずパフォーマンスやワークショップなど幅広い表現方法で応募可能。ただし未発表作品を制作展示できる人に限る。

参加要件は、9月30日予定の公募審査会に参加し、制作または展示の企画を提案。11月20日から12月20日に予定のメイン会期中に展示。松戸の「まち」や場の特性を活かした創作活動を行えるアーティストを優先。近隣住民へ配慮して、騒音や悪臭を伴う制作、公序良俗に反する活動は不可。

制作場所は松戸駅周辺の空き店舗を提供。

制作補助として、1人につき、作品制作費およびアーティストフィーの合計で上限30万円を支給。第2次審査の結果を受け、実行委員会との協議により、作品制作費を支給。松戸における制作展示の活動日数に応じて、アーティストフィーを支給。

※モデル例=活動25日、作品制作費満額支給の場合、合計で約30万円の支給となる。

制作場所の利用料金(家賃・光熱費等)は支給。

制作展示に関わる搬入出や会場制作費、原状回復費などは全て選出アーティストの各自負担。

申し込みは、公式サイトhttp://malp2010.comにて「公募アーティスト募集要項」を確認した上で応募用紙をダウンロードし、必要事項を記入し、郵送もしくはメール(entry@malp2010.com)で送付。

送付先は〒271-0092松戸1836-2にしきのビル5F、NPO法人CoCoT内「松戸アートラインプロジェクト実行委員会事務局」アーティスト公募受付係まで。9月27日必着。

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