松戸市の地域情報を中心に、グルメ、イベント、おすすめスポットなど有益情報をお届けする、地域コミュニティ新聞「松戸よみうり」の第733号です。

松戸よみうりロゴの画像

松戸市事業仕分け

すぐやる課は「要改善」

不要7、要改善10、現行1

18日に開かれた松戸市立病院建替計画検討委員会の写真▲18日に開かれた松戸市立病院建替計画検討委員会

先月27日に、松戸市の事業仕分けが行われた。対象になったのは、市が行っている700事業のうち18事業。今回の仕分けでは、「不要」7事業、「市実施(要改善)」10事業、「市実施(現行どおり)」1事業となった。注目のすぐやる課の「すぐやる対応事業」については、「市実施(要改善)」となった。

【戸田 照朗】

 

事業仕分けは、市が実施している事務や事業について、「本当に行う必要があるのか」「市が実施主体ではないのではないか」「事業の実施手法は妥当か」などについて、公開の場で外部の視点を入れて議論し、ゼロベースで見直し、透明性の向上と職員の意識改革の推進を目指すのが目的。
  2会場に分かれ、それぞれコーディネーター1人と5人の仕分け人が判定を行った。基本的に5人で判定し、決着が付かない場合は、コーディネーターが裁決する。時間は1事業約40分。市民の関心も高く、2会場で620人が傍聴に訪れた。仕分け人は市が推薦した有識者や、政策シンクタンク「構想日本」から選ばれた。判定は、「不要」「民営化」「国・県実施」「市実施(要改善)」「市実施(現行どおり)」の5つ。
  注目の「すぐやる対応事業」については、すぐやる課の職員は11人で、年間の人件費が8千45万4千円。事業費2千126万円を合わせると、1億171万4千円がかかる。仕事の60%がスズメバチの駆除など動物関連で、ほかは道路の補修など。
  ポイントとなったのは、他の課と仕事が重複していないか、スズメバチの駆除などは民間に任せたほうがコストがかからないのではないか、などの点だ。
  「スズメバチがいなくなる冬場などは何をしているのか」という仕分け人の問いに、同課職員の答えは「パトロールをしている」とのこと。
  仕分け人からは「『すぐやる精神』があれば、他の課の職員でも対応できるのではないか」などの意見も。
  判定では、「パフォーマンスとコストの比較ができないと判断できないので、今後は民間との比較など、検討するように」「市の思い入れが強い事業」などの理由で、「市実施(要改善)」となった(不要1人、要改善3人、現行どおり1人)。
  松本清市長が昭和44年に創設して以来、松戸市の「顔」となってきた事業だけに、説明をする同課の職員は肩に力が入り、気色ばむ場面も見られたが、「市実施(要改善)」という判定にホッとした表情を見せていた。
  「21世紀の森と広場維持管理業務(21世紀の森と広場業務委託)」は「不要」と判定された。
  21世紀の森と広場には中央、西口、北口、南口のゲートにそれぞれ職員1人ずつを配置しており、事業費と人件費の合計は年間1千361万4千円。
  市によると、その目的は、来園者への案内、利用規制の遵守指導、門の開閉など。
  仕分け人からは「入園無料の公園で、入口に人がいなければならない理由がどうしても分からない。ペットの持ち込み禁止など規制を守らせる目的なら、園内の見回りだけでもできるのではないか」などといった意見が出され、2人が不要、2人が要改善、1人が現行どおりに手を上げたが、同数のためコーディネーターの裁決で、「不要」となった。
  事業仕分けの判定結果は下表の通り。市では、判定に至った理由などをまとめ、近く公開する予定だという。
  なお、事業仕分けの結果は、市の最終判断ではなく、今後の行財政改革を推進する上での参考にする、という。

 

>>>クリックで拡大

松戸市事業仕分け結果

 

▲ このページのTOPへ ▲


<<<トップページへ戻る

高校演劇 県大会で2位、3位

馬橋、専松が関東大会へ

先月26日〜28日、第63回千葉県高等学校演劇研究中央発表会が、県教育会館ホールで開催され、県立松戸馬橋高校が2位、専修大学松戸高校が3位に入り、ともに関東大会(馬橋は1月9日と10日、八王子いちょうホール、専松は1月15日と16日、彩の国さいたま劇場)に出場する。1位は八千代松陰高校。馬橋は3年連続、専松は2年連続の出場となる。

県立松戸馬橋高校が上演する「山姥」の一場面の写真▲県立松戸馬橋高校が上演する「山姥」の一場面 関東大会に出場する県立松戸馬橋高校演劇部の写真▲関東大会に出場する県立松戸馬橋高校演劇部

県立松戸馬橋高校

「山姥」で2度目の全国へ

松戸馬橋高校が関東大会に出場するのは、ここ6年間で5回目。2年前は「赤鬼」(野田秀樹・作)で県、関東で優勝。全国大会(四日市市)でも準優勝し、国立劇場の舞台にも立った。

今年取り組んだのは顧問の土田峰人教諭・作の「山姥」。

蜘蛛の化身の山姥が、人間の赤ん坊を産み、育て、育てきれず、村にあずけて遠くから見守るという話。隠れた母の力によって子どもはすくすくと育つが、やがて傲慢になり、17歳の時には村を壊滅させる洪水を引き起こしてしまう。母は息子に裏切られ、それでも母は子どもを捨てられず、ついには身をていして、命を託していくことになる。

誰もが覚えのある母の姿を、妖怪の姿を借りて、ダイナミックに表している。

土田教諭は「今回の劇、山姥は『生命継承の話だね』とある人に言われました。命を引き継ぎ渡していく。時の流れは変えられないけれど、命は永遠に続いていく。私の母も私に命をくれ、そして去っていきました。誰もが離れられないこと。それが母です。母を思いっきり味わってみたいと思うのです」と話している。

部長の伊東香織さん(2年)は、「大道具を制限時間内にセットできるかが今の課題。3年生は関東が最後になるので、自分たちの結果に満足できるよう、頑張りたい。優勝を目指したい」と話した。

 

23日にクリスマス公演
1月6日直前一般公開

今月23日に同校剣道場でクリスマス公演、来月6日に同校体育館で関東大会直前一般公開を行う。時間はいずれも午後2時30分から。

公演ごとに成長し、変わっていくのが同校演劇の特徴。土田教諭は「たくさんの方に見ていただくと、その変わり方がさらに激しく爆発します」と多くの人の来場を呼びかけている。

 

 

 

専修大学松戸高校

創作台本で全国制覇を

関東大会に出場する専修大学松戸高校演劇部の写真▲関東大会に出場する専修大学松戸高校演劇部 「みんなでロミオとジュリエット」の一場面の写真▲「みんなでロミオとジュリエット」の一場面

専修大学松戸高校の演目は「みんなでロミオとジュリエット」(浅田太郎と専松の愉快なひとたち・作)。

とある町にある富丘高校と聖キャピュレット高校。この両校の演劇部は大会をめぐって犬猿の仲。今日も公園で喧嘩騒

悲劇「ロミオとジュリエット」のストーリーを下地に、「何で演劇をやるんだろう?」「大会ってなんだろう?」という高校生の等身大の思いを描いてい

部長の荒井勇弥くん(2年)は、「創作台本ということで、何から何まで全部一から作り始めなければなりませんでした。地区大会も県大会もホントにギリギリ滑り込みという感じでした。大会当日にセリフ変更は当たり前。丸々2ページ程、カット等々。特に、地区大会は本番2日前にして制限時間30分オーバーという絶望的な状況の中、自分たちでもどうやってきたのか不思議です。後輩に去年と同じステージを踏ませてあげられることが、部長としてホントに嬉しいです。また、中学からこの部に所属していた自分は、先輩方の悔しさも目にしてきました。今回のお芝居は、その先輩方へのメッセージでもあります。演劇の楽しさ、演劇をやる意味、自分たちそのまんまのテーマのお芝居です。このテーマをぶつけられるのは、僕達だけだと思います。狙うは全国大会出場ではなく、全国大会制覇です。応援よろしくお願いします」と話してい

顧問の浅田太郎教諭は「2度目の関東。しかも今回は南北の交流のために北関東会場に推薦されました。千葉の、そして松戸の代表として、一人でも多くのお客さんに楽しんでもらえるよう、全力で取り組んでほしい。今回は創作劇ということで、台本から自分たちで考えるという、ゼロからのスタートでした。しかもその台本作成の初期の段階で顧問の私が体調を崩してしまい、台本ができないまま大会まで一月をきりました。体調も癒え、絶望的な気分の中で学校に登校した私が目にしたのは、台本もないのに必死に練習する生徒の姿。 『高校生ってすごい』。正直そう思いました。そのとき私がみて感じた高校生の生の声、体験がそのまま台本になっています。顧問創作ということで私の作品ということになっていますが、私はただ生徒の声をまとめただけに過ぎません。生徒一人ひとりが演劇に真摯にむかいあい自分たちの活動に疑問をなげかけ、時に泣き、笑い、一つ一つ作り上げた芝居です。どうすれば自分たちの思いが伝わるのか? 大会当日の朝までなんども台本を作り直しました。演劇を通じて成長している生徒の姿をよろしかったら関東大会でぜひご覧ください」と話している。

 

20分シアターに参加

関東大会の演目ではないが、同校は23日午後1時から5時まで流山文化会館で開催される高校演劇20分シアターに参加する。
  ………………………………………………………………………………………………………………………………
  ※関東大会の詳しい日程は、まだ未定。関東高校演劇協議会HPで確認を。

▲ このページのTOPへ ▲


<<<トップページへ戻る

松戸この1年を語る

記者が見た、聞いた2010年

松戸駅前をパレードする宇宙飛行士・山崎直子さんの写真▲松戸駅前をパレードする宇宙飛行士・山崎直子さん

>>>2010年の出来事(ここをクリック)

 

今年はどんな年だったのか。本紙記者の戸田照朗と竹中景太が今年を振り返りました。

 今年、なんと言っても明るい話題としては、宇宙飛行士の山崎直子さんがスペースシャトルで国際宇宙ステーションに行き、無事帰還したというニュースだね。

 パレードも華やかだったし、名誉市民となって、忙しい中、何度も松戸に足を運んでくれました。

 宇宙に行く前、松戸神社で無事を祈願したという話が、ボクは印象に残った。最先端の科学の中で仕事をしながら、信心深い一面もあるんだなと。なにか人間の心の不思議を感じた。

 政治・行政面では、今年は6月の市長選で本郷谷新市長が誕生しました。

 松戸よみうりに勤めて15年になるけど、その間、ずっと川井さんが市長だった。4期16年だからね。いろんなことを取材させていただいたけど、やっぱり印象深いのは、昨年の「関さんの森」問題を話し合いで解決できたことかな。

 市長選の前には現職有利との見方もあったんですが、直前に中央政界で菅政権が誕生し、民主党推薦の本郷谷さんに追い風が吹いたのも大きかったと思います。

初登庁する本郷谷市長の写真▲初登庁する本郷谷市長 退庁する川井前市長の写真▲退庁する川井前市長 住民投票のための署名の写真▲住民投票のための署名

 ほんとに、都市化が進んだせいなのか、松戸の選挙はもろ中央の影響を受けるようになってきたね。11月に行われた市議選では、民主の現職4人が全員落ちるなど、惨敗。菅内閣の支持率も続落してた頃だから。

 本郷谷新市長の改革は進むんでしょうか。議員定数を大幅に削減するというマニフェストをかかげていましたが、ふたを開けてみれば2議席削減だけに収まった。

 市長からは提案せず、議員提案で条例改正というのもなんか微妙。2議席減の根拠もよく分からないし。

 何人減らすのが適当なのか。あるいは、減らすべきではないのか。減らさないとすれば、報酬はいまのままで適当なのかなど、もっと議論を深める必要があると思います。

 市長選、市議選の前には、市立病院の移転に反対する住民が住民投票を実現するために署名を集めていた。

 3万人近い署名が集まって、議会に提出されましたが、議会で住民投票条例案は否決されました。

 今までの取材で、移転に反対していた議員も多い印象があったので、何か不思議な感じがする。

 移転には反対だけど、住民投票もしたくない、ということなんでしょうか。

 それで、市立病院の移転問題が市長選の争点ともなったわけだ。

 副市長ら8人の幹部が辞表を書いたり、新設の政策推進研究室の室長の報酬が月額80万円で、議会などから異論が出たりと、ゴタゴタしている感じもします。

 事業仕分けは、中央では政治的パフォーマンスだとか言われてるけど、実際に見てみると、あれはあれでいいもんだと思ったよ。実際の効果がどれくらいあるかは分からないけど、役所の担当者が緊張して事業の説明をし、外部からの厳しい評価を受ける、という経験はこれから役に立つと思う。仕分け人もバッサバッサ切るというよりは、事業に意義のあるものには理解を示していたし。

 少しずつ変化は起きているんでしょうか。来年も見守りたいですね。

 

▲ このページのTOPへ ▲