「日曜に観たいこの1本」で紹介する作品の候補として「レ・ミゼラブル」を観ました。
劇場公開されたころから、非常に評価が高かったですから注目していました。特に、芸能関係の方が絶賛していたと思います。
ですが、ちょっと懸念もありました。というのも、この作品がミュージカルだからです。
私は、どうもミュージカルというものが苦手です。登場人物が、何の脈絡もなくいきなり歌いだすというのに、なじめません。そういうものだ、と理解してしまえばいいのでしょうが、どうもいきなり歌いだす登場人物が滑稽に見えてしまうというか…。
この「レ・ミゼラブル」でも、「オイオイ、こんな深刻な時に、歌ってる場合じゃないだろう」などと、思ってしまうのです。
この作品でちょっとびっくりしたのは、ちょっとしたセリフでもみんな節がついているのです。普通にしゃべっているセリフはほとんどありません。
ミュージカル映画の中で、唯一好きな映画があります。「ブルース・ブラザース」です。
この作品はご存じの通り、コメディです。ですから登場人物がいきなり歌い始めても、踊り始めてもいいのです。もともと「滑稽」なのですから。
しかし、シリアスな内容だと、違和感を感じます。
例えば「ダンサー・イン・ザ・ダーク」。アメリカの田舎町で、移民の母と子が暮らしていて、母は目の病気にかかり、徐々に視力が衰えていきます。でも、周りには親切な隣人もいて、母子を助けようとするのですが、母はその親切を拒絶するように、自ら不幸な道を歩んでいきます。最後は非常に悲惨な結末を迎えるのですが、私は主人公の母親(ビヨーク)のほうに怒りに似た感情を覚えました。なぜ、人の親切を無にするのかと。これでは、不幸ナルシストではないかと。
で、ミュージカルですから、母親は歌い踊るわけです。ますます、怒りを感じます。
ミュージカル映画にはシリアスな内容のものは合わないと思います。私個人の勝手な感想ですが。
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