私は猫のことを“友達”のように思っていました。学校生活には今一つなじめないものを感じていましたので、初めての猫の存在は大きかったと思います。
福岡での2年間の浪人生活を経て東京の大学へ、そして就職し、再び猫を飼えるようになったのは、今のアパートに引っ越してきた16年前です。
高校の頃と違うのは、猫の存在が“子供”のように感じられるようになったことです。
思えば、高校の頃は私も猫も両親によって養育されていたわけで、それが“友達”という感覚を生んだのかもしれません。親によって同じように護られている存在として、同じ立場にいた。横の関係だった。
これが、16年前に猫と再び暮らすようになってからは、縦の関係、つまり私が保護する立場になってしまった(「猫のためにも簡単には失業できないゾ」とも思ったし)。この関係の変化を少しさびしく感じました。
親というのは安心して甘えられる存在です。親でなくとも、例えば私の場合なら、先日亡くなったばあちゃんが、無条件に甘えられる存在でした。
今、猫たちは私に安心して甘えています。こんなところからも、猫との関係を親子のように感じてしまうのでしょう。
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