18歳選挙前に「社会に関心持って」

学生団体が模擬投票

学生団体「若者×未来プロジェクト」が15日、松戸市民会館で模擬投票とディスカッションを行った。選挙権年齢が18歳に引き下げられて初めての国政選挙となる参議院選挙が7月に行われるのを前に、投票を体験して、選挙について考えてみようという企画。20人が参加し、模擬投票と「大人とはなにか?」について、小グループに分かれて議論した。また、スタッフがまとめたパネル展示では、若者の低投票率の現状と、議員の不祥事による政治不信の一例、主要政党の主な主張などをまとめ、投票の材料とした。

模擬投票を行う参加者の写真▲模擬投票を行う参加者

「大人とはなにか?」の議論では、「まだ親に養ってもらっていて、税金も収めていないので、自分はまだ大人とは言えないと思う」「自分で働いて、自分のお金で生活できるようになって、初めて大人といえるのでは」などの意見が聞かれた。

同会では「みんなのみらいみーてぃんぐ。」と題し、18歳選挙権が導入されるに当たり、「若者がどのようにすれば政治に関心をもつようになるか」「どのような社会が望まれるか」など、ディスカッションを通して、各地で交流を図っている。きょう22日も午後2時から幕張勤労市民プラザで模擬投票が行われる。

同会の目的は、「現代社会における課題に対して、学生の視点で考え、意見を交わす中で、 『さとり世代』と呼ばれる若者世代に、社会に目を向けるきっかけをつくる」こと。

 

「大人とは?」をテーマに議論する参加者の写真▲「大人とは?」をテーマに議論する参加者

同会は、首都圏にある約50大学の有志のメンバーで活動を展開。各大学で、それぞれ毎年テーマを決め企画をし、展示を行っている。18歳選挙に限らず、これまでに「東日本大震災の復興」と題して実際に被災地を訪れ、当時の状況・復興の課題を聞き、大学祭で展示を行ったり、「特別支援教育と社会」をテーマに「障がいのある方とともに、豊かな生活をおくるにはどのような社会にしていけばよいか」と学内にいる教授や、NPOなどに取材を行い、シンポジウムを開いているという。

フェイスブックでは最近のニュースに対して、学生の視点から解説をするべくコラムを掲載している。「衝突を避け、面倒な問題から目を背ける傾向にある」と言われるさとり世代の若者に対して、同じ若者から積極的に関わり「若者の視点によって」表現をしていくことで現代社会に起こっている出来事に関心をもってもらうため活動を展開している、という。