図書館など文化施設再編、市庁舎移転など

松戸駅周辺再開発を検討

「松戸駅周辺まちづくり委」12月答申へ

松戸市では、松戸駅周辺地域の再開発を行うべく、学識経験者や関係団体、関係機関などから選出した委員による「松戸駅周辺まちづくり委員会」(委員長・福川裕一千葉大学名誉教授)を発足させ、その検討を進めている。

22日のまちづくり委の写真▲22日のまちづくり委

22日には、第9回となる委員会を開催し、松戸駅周辺の老朽化した文化施設の再編及び市庁舎の移転が予定されている「新拠点ゾーン」(松戸駅東口の官舎跡地や松戸中央公園周辺)の整備基本構想の策定について審議が行われた。

松戸駅周辺地域は、1965年頃より都市基盤整備に着手しているが、現在は都市機能の更新時期を迎え、今後より良い市街地環境の再構築が必要となってきている。また、松戸市の中心市街地として新たな街の魅力を創生していくことにより、さらに活気や賑わいを高めていくことが求められていることから、市では2014年度に同委員会を発足させ、翌2015年度には「松戸駅周辺まちづくり基本構想」を策定している。

この日審議された「新拠点ゾーン」は、「官舎跡地や松戸中央公園等の一体開発により、ランドマークとなる多機能拠点づくり」を取り組みの方向性とし、「新たな松戸の顔となる便利で魅力あふれる拠点」と位置づけられている。具体的には、豊かな市民活動をサポートする新しいタイプの複合施設(文化・子育て・教育・商業・公共公益的な施設などを配置)の整備や、市庁舎の移転が掲げられている。委員会では、この複合施設にはホールや図書館の整備も想定されるとし、従来のものではなく新しい形の施設が望ましいなどの意見が委員より出されていた。

委員会では今後、新拠点ゾーン整備基本構想素案をまとめ、市民・議会から意見を募集し、その意見に基づき素案を修正した後、今年12月に基本構想を市長に答申する。事業としては、基本構想策定後に基本計画をまとめ、都市計画決定、事業認可、事業着手となるが、時期についてはまだ未定という。

なお、この日の委員会では、JR松戸駅構内のバリアフリー化工事についての報告も行われた。それによると、工事着手日は先月13日で、整備内容は各ホームのエレベーターの新設、エスカレーター(3・4番、5・6番ホーム)の移設及び増設、多機能トイレの新設。エスカレーターは2018年度下期、エレベーターは翌19年度下期の供用開始が予定されている。

また、松戸駅においては、以前より駅舎改造や駅ビルの建設などが取り沙汰されているが、市によると、JRより駅舎改造等については引き続き検討を行っていく旨の回答があったとしている。