以前、松戸自主夜間中学の取材で親しくなったカメラマンの吉田敬三さんが久しぶりに個展を開催します。数年にわたり、全国を行脚した労作です。
写真展「被爆2世 108人の肖像」が8日から20日まで、ペンタックスフォーラム(新宿センタービル中地下1階)で開催される。時間は10時30分から18時30分まで(最終日は16時まで)。火曜定休。入場無料。
被爆2世とは、両親もしくは父母のいずれかが広島や長崎で被爆した人の子どもたち。親の被爆体験と向き合い、迷いながらも自らの歩む道を探す被爆2世たちの素顔を全国に追ったモノクロ作品104点を展示する。
撮影したのは、写真家の吉田敬三さん。吉田さんは長崎県生まれで母親が被爆している。
吉田さんは、「多くの2世との出会いを通じて、健康不安などマイナスの部分だけでなく、親の被爆体験があるから平和に敏感だったり、他者への優しさや思いやりなど自分が意識するしないにかかわらず、被爆2世として人生にプラスに影響した部分もあると確信しました。被爆者の平均年齢は77歳を超え、被爆体験の風化が進むなか、被爆の事実が後世に伝わるか否かは被爆2世の生き方にあると思います。親の被爆体験の継承や、自身の2世のアイデンティティーを考え、被爆3世や4世たちには怒りや不安ではなく、希望を伝えるのが被爆2世の役目だと感じました」と話している。
問い合わせは、電話03・3348・2941ペンタックスフォーラム、担当・松枝・江上