市が伊勢丹にテナント

9年9か月で21億円支出

市は売り場面積の縮小、業態転換などが検討されている伊勢丹松戸店本館4階フロアの約506坪にテナントとして「まつど市民活動サポートセンター」「松戸市文化ホール別館(仮)」「旅券事務所」を整備する方針を明らかにした。

隣接する松戸ビルヂング内の「松戸市文化ホール」とは連絡通路でつながることから、文化の発信拠点として、生涯学習(公民館講座)と市民活動の相乗効果を図ることが可能となり、十数万人の利用者を見込むことができるため、松戸駅周辺エリアに人の流れを生み出すことができ、中心市街地の活性化につながるという。

財源の確保のため、老朽化に伴う維持管理コストの増加が見込まれる「総合福祉会館」に矢切支所、二十世紀が丘消防署を集約し、複合化による建て替えの事業化を合わせて検討する。

来年4月から改装に伴う設計委託と施工・移設を行い、翌平成31年4月から供用を開始する。

伊勢丹との契約期間は来年10月から40年6月30日までの9年9か月。予算は21億600万円(テナント料が年間1億7千万円。駐車場負担金が年間3千万円)。

29日から始まる9月定例市議会に補正予算案として提案される。

本郷谷健次市長は「今回の提案は、伊勢丹松戸店の一部をお借りして、市の事業である生涯学習や市民活動の拠点を整備することによって、市の事業と伊勢丹の事業との相乗効果を生み、松戸駅周辺の賑わいを生み出そうとする事業です。この事業の結果、伊勢丹をはじめとする周辺商店会の活性化につながることを期待しております」と話している。