認知症 徘徊保護策

市が「見守りシール」を支給

松戸市では、認知症などによって行方不明になった高齢者の安全を確保し、家族や介護をする方の負担を軽減することなどを目的に、「高齢者の見守りシール」の支給を開始している。

高齢者の見守りシールの写真▲高齢者の見守りシール(耐洗ラベル)

松戸市は、高齢化の進展により、認知症の方が今後さらに増加することが見込まれていることから、「認知症を予防できる街まつど・認知症になっても安心して暮らせる街まつど」を目指している。その取り組みの一環として、認知症高齢者が行方不明になった際には警察と連携し、防災行政用無線を活用した探索を行っている。昨年度は34件の放送を行った。さらに重層的な対策が必要であることから、今年度より同シールを対象者へ無料で配布している。

支給対象となるのは、認知症などによって行方不明となり、防災行政用無線による探索放送を利用したことがある高齢者、道に迷った、家がわからなくなってしまったなどにより警察に連絡または保護されたことがある高齢者。対象者1人につき、見守りシール50枚セット(耐洗ラベル40枚、蓄光シール10枚)が支給枚数で、市役所高齢者支援課で申請を受け付けている。

見守りシールには、家族や介護者が登録した注意事項などの基礎情報を携帯電話などで読み取ることのできるQRコードが印字(個人情報は特定されない)されており、高齢者の衣服や靴、かばんなどの持ち物に貼って使用する。行方不明となった高齢者の発見者がQRコードを読み取ることで、高齢者の介護者と伝言板を通じてやり取りを行うことができる仕組みだ。この見守りシールは、㈱みらい町内会(本社・東京都世田谷区)が開発したもので、全国で10自治体が導入を始めているが、県内では松戸市が初めての導入となる。

問い合わせは、電話 047・366・7343高齢者支援課まで。